新庄発 … 短信集 … 如 月

 2024年2月15日
編集 : 遠藤 敏信


•  新庄でこんなに雪の少ない冬は、私の記憶にはない。野良のあちこちに稲株が見える状態である。いつもなら、雪下ろし作業による転落事故や雪の被害などは必ず地方ニュースになるのだが、今年はそれも聞かない。
 雪の排雪作業をやらなくて済むので、労力的には助かるのであるが、夏の天候がおかしくなるのではないかと心配! 降ったら降ったで又心配なのが農業である。そして冬の農閑期の会話で聞こえてくるのが、誰誰が“春から田んぼを貸すんだと”という話である。70歳代の私たちによく言われる離農の時期は、農業機械が壊れた時か体を壊した時だと!
【 今田 多一 】

•  この冬は一体何なんだ。過去にも暖冬は何回もあったが、この冬はその比ではない。大寒というのに雪も降らず、厳しい寒さもなし、吹雪の中全身真っ白になっての除雪作業もなく、毎朝夕の除雪も必要なし。こんな楽な冬はないのだが、このお返しがどのような形で現れるのかが一番気になるところだ。
 この冬もビニールハウスで山菜のウルイの促成栽培を行っているが昨年の猛暑の影響で株が充実しきれなかった為、全体に細く収穫は平年の7割止まりとなっている。いくら技術が向上し、資材が高度なものとなっても、天候には逆らえないのが農業である。今年は気を引き締めて取り組まなければならない。
 蛇足に、近年目や耳にしたことわざ・謹言・熟語を記してみたい。
○三権融合   ○忖度主義社会   ○減子力政策 ⇒ 新自由主義
○無責任競争力推進会議   ○アメリカ合衆国日本総督府   ○虚言実行
○国民次権   ○国内植民地 = 地方   ○寄生壊撹怪疑   ○働かせ方改革
 それぞれに意味・解釈はお任せしますが、このような言葉が生まれる社会にしたのは誰でしょう。
【 笹  輝美 】

•   2月。この時期になるといつも味噌づくりにとりかかります。いわゆる寒づくりというものです(もっとも節分は過ぎたわけですが、例年であれば厳寒期であることに変わりはない)。
 ところが今年はいつになく雪が少なく暖冬、過ごしやすくていいのか、悪いのか複雑な思いがします。今日14日、糀づくりを始めました。豆は従来”秘伝豆“を使っていましたが、今年は同じく“最上伝承野菜”に認定されている“くるみ豆”を使い、糀量を豆量の2倍使う甘味噌仕立てにしようと思っています。
【 遠藤 信子 】

•  確か去年の2月の短信に、車で妻の実家に行こうとして、ホワイトアウト状態に見舞われて引き返したことを書いた。それと比べると今年は過ごしやすいが、拍子抜けするほどの暖冬でむしろ不安が頭をかすめる。
 11日、憲法改悪反対山形集会に参加してきた。ジャーナリスト・志葉玲氏による講演がメイン。ウクライナとガザで民間人がロシアとイスラエルの侵略によっていかに悲惨な目にあっているかをプロジェクターを駆使して、メディアで見る報道・映像とは違う観点から語ってくれた。どう理屈をつけても戦争(侵略)はだめだ!と思う。
高校3年の頃、倫理社会の授業で日本国憲法の前文を暗唱させられたことを思い出す。
 気概のある教師がいたものだ。前文の理念こそが狂気を律する普遍的規範だと思う。
【 遠藤 敏信】

稲の苗代用地
:例年、3月中旬に融雪用に、もみ殻くんたんを播いて雪解けを促す。
4月初旬まで積雪が残るのだが、今年は2月半ばにしてほとんどない。

新庄発 … 短信集 … 正 月

 2024年1月15日

                            責任編集 : 遠藤 敏信


●みなさまにとってすばらしい一年になりますよう 心からお祈りいたします。
 気力、体力の老いを感じながらも元気に過ごしております。
 本年もよろしくお願い致します。  2024年年賀
【 高橋 保広 】

●正月早々、地震・航空機事故。何だか、不安な年明けです。
ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのパレスチナ・ゴザ地区での戦火、どう考えても収まってほしいとは思うのだが、やはり実感が伴わないのです。
【 今田 多一 】

●年の初めから能登半島地震、飛行機事故と大災害大事故と痛ましいニュースが多すぎる年明けになってしまいました。犠牲となられた方々や被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。被災された方々には一日も早く普通の生活ができるように願う毎日です。今年もよろしくお願いいたします。
【 星川 公見 】

●大変な年明けとなってしまった。被災者の大変さは自然災害が続く昨今とても他人事では済まされない。予報通りの暖冬で、クリスマス前後に私のところでは30㎝ほど積もった雪は1/10日までにほとんど消えてしまった。その為、秋にやり残した今秋から使用する薪の伐採を正月明けに行うことができた。
 年末に人口予測が発表されてショックを通り越し「やはりそうか」と納得してしまった。極論すれば新自由主義経済の当然の帰結という事であろう。
 やはり年末のテレビで食糧をテーマにした番組があったがその中で農水省関係者が近い将来食糧生産の減少が予想されるが人口も減少するので大丈夫、といったような事を述べていたのを聞き、この国の立法行政を担っている者達の認識はその程度なのであろうかと開いた口が塞がらなかった。農林業で生計を立てるのが不可能となれば土地から離れるのは当然。努力不足、経営能力の欠如と言うのであれば、そういう言葉を吐く人達が自ら実践し例を示して欲しいものである。かくして人口は年に集中、地方はジジ・ババばかり。もはや風前の灯である。
 「お前は噓つきだから将来は政治家だな」 ある父親が子供に言っていた。役人になる事が目的だった人、議員になる事が目的だった人ばかりのような気がする。何の為役人や議員になったのかを考えて欲しいものである。そして子供達が将来安心して暮らせる社会を築いて欲しいものである。
【 笹 輝美 】

●年明け早々大きな地震には驚きました。能登地方に大きな被害をもたらし、めでたさ気分が一気に吹っ飛びました。無力感を覚えながら、被災地の方々にお見舞いを申し上げます。寒空の中救援と復旧が速やかに進みますことを切に願います。
【 遠藤 信子 】

●暮れに東京から戻り、家を空けていた分の新聞を読んでいたら“星寛治さん”の訃報が載っていた。農民詩人であり。理論的にも実践的にも日本の有機農業運動の草分けでした。二十歳のころ、図書室で読んだ詩集「滅びない土」に感動し、無謀にも車も持たぬ時代に高幡のご自宅を訪ねたことがある。有機農業研究会の発足前だった。
私が師と仰いだ“故大滝十二郎”が星さんとともに山形農民文学誌「地下水」の同人であったことがご縁で何度かお会いし、講演会も複数回快く引き受けていただいたことがある。 4年ほど前から体調を崩していたという。「農の営みは生命の営みそのもの」を体現した御方だった。ご冥福を祈ります。
【 遠藤 敏信 】




新庄発 … 短信集 … 師 走

2023年12月15日
編集 : 遠藤敏信

●12/9、もも保育園の冬まつり(川崎)・12/10、収穫感謝祭(池袋)。4年ぶりの皆さんとの再会でした。  馴染みの皆さんとは、「高齢者の祭りになってきたなぁ」と言いながらも顔と顔を合わせられるのはやはり、リモートなんかよりもうれしいものです。収穫祭などでの感想はほかの生産者が記すと思うので、私は12/11に伺った鎌倉のモンタナ修道院について書きたい(吉野さん同行)。ここのシスター達には農縁の設立当初から応援していただいている。
修道院の玄関口「憲法9条は世界のたから」と銘板にしるされた立派な看板が迎えてくれる。お昼ご飯をご馳走になりながら、米田総長が大量生産・大量消費・大量廃棄・環境汚染などについて、1970年代の反省から聖母訪問会(教会)全体で環境問題に取り組むようになった縁で”農縁“につながったと説明してくれた。
 以前伺った際、雨水を再利用したり、教会の壁面に湘南の貝殻を埋め込んだり、暖房も木材チップを利用したりで環境に配慮した施設だった事、そして自給用野菜の一部をパーマネント農法※で栽培しているといった事を思い出す。自分たちの生活と暮らしを問い直していると思った。 信仰心のある人たちの持続継続力・実践力は、中途半端な私からすれば、いつもすごいと思う。 ※無農薬・無化学肥料による有機自然栽培
 無教会派と言われる内村鑑三の“読むべきは聖書、成すべきは労働、学ぶべきは自然”の言葉も思う。そしてお互い年齢を重ねてきたのでもう一度新庄への再訪をお願いした。本当に楽しい時間でした。
 最後に、収穫祭会場を提供してくれた「ワーカーズコープ」の皆さんにも感謝です。
【 今田 多一 】

●4年ぶりに東京で開かれた収穫祭に参加して頂いた皆様、4年ぶりに訪問させていただいた三浦修道院の皆様、そして首都圏側の手伝って下さった皆様、スタッフの皆様、本当に感謝感謝です。ありがとうございました。又、コロナ禍が収まらない中、会場を提供して下さったワーカーズコープさんには心より御礼を申し上げます。
 様々な話題の中で、将来の食料不足もその一つであったと思いますが、10月から正米市場が正式に開設され、今後の動向を注視している。適正な価格形成が強調されているが戦前の実態を見れば、それは絵に描いたモチに過ぎないと言わねばならない。何故ならそこには必然的に恣意(投機)が巾を聞かせるようになるからである。資本の手先により豊作時は買いたたかれ、凶作時は涙金でゴマ化され肥え太るは資本ばかりの歴史であったから。
正米市場は生産する側にも消費する側にも何ら寄与するものでは無かった。それ故、戦後農業者は協同組合に結集したのである。正米市場の復活は近い将来危惧される食料不足下での投機の道を開くものと言えよう。
 世の中すべての物が値上がりし、農業でも生産資材・機器すべてが大幅に値上がりしているが、生産されたものへの転嫁は許されない。故に若者は農業に就かず、離農が続出し、来年は更に増える見通しとなっている。
 今、故山下惣一さんが言い続けてきた「日本の農業(食糧)がどうなろうと俺の知ったこっちゃない」という言葉を想い出す。今年のボヤキ納めです。
 本年も有難うございました。
【 笹 輝美 】

●・9月に農縁を退会しましたが、皆様に直接会って今までの活動に対しての感謝の念を伝えたくて収穫際に参加させていただきました。4年ぶりに再会し、顔を見ながら近況を話し合ったりと有意義な時間を過ごすことが出来ました。又、休日返上で手伝ってくれたスタッフの皆様、本当にありがとうございました。(新庄の地酒“どぶろく”がなかったことが少しさびしかった)
・ ヒザに痛みを感じながら念願だった大菩薩峠へ何とかぼることが出来た。2000mの稜線から見えた富士山の美しさに、同行の3人とともに声をあげた。神々しいその姿は古代より霊峰として日本人にあがめられてきたことに納得した。
【 三原 茂夫 】

●暫くぶりのみんなでの上京。懐かしく旧交を温めることができました。世話人の皆さん、厳しい制限のある中、甲斐甲斐しく動いていただいた厨房スタッフの皆さん、参加された皆さん、とても感謝しています。ありがとうございました。
【 遠藤 信子 】

●もも保育園の冬まつりに芋の子汁と餅つきを受け持ち上京。会場設営の職員たちはてきぱきと動き、5人の厨房職員たちの連携は見事。相変わらず盛況だった。
ここに通う150人を超える園児たちは、私たちが育てた無農薬・無化学肥料米の5分搗きを給食として食べている。なんでも「山形・新庄の農家さんと繋がっていることが一つのブランド」なのだそうだ。うれしいことだ。
 収穫祭/コロナ禍を経て、行動に制限が設けられた。食事を作るのに清潔・安全性が求められるのは当たり前だ。当然、私たちは前もって保健所による便の検査を受け、また、厨房での使用器具の事前申請も求められた。コロナ以前と今日との違いである。
 それにしても、参加された方々に感謝致します。加えて、首都圏側世話人の方々、そして快く会場を提供してくださった”ワーカーズコープ“の皆様にも改めてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
【遠藤 敏信】




〇ネットワーク農縁新庄事務局より

去る12月10日(日)、4年ぶりに「ネットワーク農縁収穫感謝祭」をワーカーズコープ池袋ISタマビルにて開催いたしました。コロナ後初めてとなるイベントに足を運んでくださった皆様、また開催にご尽力くださったワーカーズコープの皆様、当日準備を手伝ってくださった方々、本当にありがとうございました。応援してくださる皆様とつながることで、様々なニーズや託されている想いを直接感じられる大変有意義な機会とすることができました。私たちはこれからも農業についての課題に真摯に向き合い、「安心安全な食の提供に貢献していきたい」と生産者一同、改めて感じたところです。また、農縁の意思に賛同し興味を持って動いてくれている30~50代の若手農家の面々とも積極的に連携していきたいと考えておりますので、今後もぜひ応援いただければと思います。
 
〇「農産物お届け便」の予約受付について

ネットワーク農縁の農家さんたちが作った冬の野菜や豆類・漬け物・切り餅・自家製味噌など、普段はあまり販売しないような手づくり品をギフトパックにしてお届けします。
お届け時期:1月下旬~2月下旬
数量・個数:限定100個(総数)おひとり様2個まで
販売価格:60サイズ・・・2,000円、80サイズ・・・3,000円
氏名・住所・TEL・(コース60サイズか80サイズか)・個数をFAXまたはメールでお知らせください。
申込先:FAX 0233-25-2037
E-mail korira910@gmail.com(いずれも工藤まで)
※同封される内容はこちらにお任せください。
※ネットワーク農縁のHPからも申込みが可能です。
申込み締切:令和6年1月5日(金)まで ※数量に達した場合は期日前でも締切ます。





新庄発 … 短信集 … 霜  月

2023年11月15日
編集責任 : 遠藤 敏信


●神室山から連なる、杢蔵山までの頂上付近がかすかに白い雪が(今日)13日見られるようになってきた。
 9月には真夏並みの暑い日が続いたのに、10月は秋上りが悪く思うように刈り取り作業が進まない人もあった。
 減反田のわずかばかりの小豆引きをしていたら、隣接田の人が缶コーヒーを持ってきて、一服しろと言う。そして、この夏体調を崩して一週間ほど入院したので来年から田んぼを貸すことにした、と言う。相手は米の集荷業者だそうだ。
 私もあと何年出来るかわからない。わが身を思う。農家の長男だからと就農した世代がリタイヤ時期なので一気に離農が進む感じである。
【 今田 多一 】

●去年2月からロシアのウクライナ侵攻によって悲惨な状態が今日まで続いている中で、今度はハマスへの報復としてイスラエルの無差別攻撃がガザに対して空と地上から行われている。ウクライナと違って逃げる場所のない一般市民の惨状がテレビで映し出され、あまりのむごさに目をおおいたくなる。
 中東の歴史も宗教にも疎い私から見ればイスラエルがやっていることはナチスのヒットラーとよく似ている。ガザを壁で囲んでパレスチナ人を押し込めていることは、ナチスドイツがユダヤ人を閉じ込めたゲットーと同じように映る。食料・水・電気を止めて避難民が大勢いる病院や学校を攻撃し続けていることは、収容所でユダヤ人を殺し続けたホロコーストにもつながっているように私には思えるのだ。そして、プーチンもネタニアフもヒットラーに見えてくる。狂気の持ち主だ。
独居老人【 三原 茂夫 】
●三原さんは9月の例会で退会を宣言しましたが、短信を書いてくれるよう編者が要請したところ、応えてくれました。

●10月以降雨の日が多くなり、畑の片づけや植木等の雪囲いが思うように進まない。まだまだやらなければならない作業が沢山あるのだが…
 これからは日に日に寒さが増してゆくばかりなのに、この地球上ではあまりにも悲惨な事が続いている。
 西欧諸国の代理戦争の様相を呈しているウクライナ戦争。双方とも各分野の要職にある人の子弟が戦死したとの報道はない。死ぬのは名もない民衆の子弟である。かつて日本軍の侵略により支配された国に50年ほど前訪れた事があったが、まだ国内の混乱が収まらず復興の途上にあり、各所に「刻苦奮闘、勤倹建国、被抑圧人民大団結、核兵器は張子の虎、覇を求めず」等といったスローガンが掲げられていた。そんな国が今はなりふり構わない覇権拡大にヤッキとなっている。またナチスドイツにより民族滅亡の危機を経験した人たちは今や自国民(民族)を守るためと称し節度のない殺戮を繰り広げている。正に自分達が経験した現代のホロコーストである。そしてその行動を擁護し続ける大国。
 私ごときが論ずるのははばかれる事ばかりだが、人も国家も教育力が増してくると「何でもできる。何をやっても正当化できる」と考えてしまうようである。私達民衆は絶対殺し合い等はしたくないのに。
【 笹輝美 】

●豆ぶち(脱穀)をしています。畑から刈り取った豆をビニールハウスに運び、乾燥したものを大きな木桶に打ち付けて脱穀する作業です。 最上伝承野菜の一つ“くるみ豆”、“秘伝豆”、“黒五葉”、“あおばたた豆、それに”白あずき豆“の4種類があるため結構な重労働です。学校給食用のくるみ豆は好評で、この冬”手より作業“(選別)が待っています。
 12日、4年ぶりに通常開催された「新庄そば祭り」に仙台から4人の友人が訪ねてくれました。東日本大震災で被災された方々で、かつて農縁 が主催した”まける米“の田植え・稲刈りに参加された方々です。以来折に触れ何度となく新庄に足を運んでくれています。震災から12年、今なお続く親交を嬉しく思います。人は人を思うことで優しくなれる、と思います。
【 遠藤 信子 】

●今日は終日、天日干しにしていたそばの実を唐箕を使って風選し、不純物を取り除く“研き”をかけ、さらに1俵(そばの場合、1袋22.5kg×2袋=45㎏が1俵)を製粉した。天気に恵まれた気持ちの良い日よりだった。
【 遠藤 敏信 】

冬枯れの景



新庄発 … 短信集 … 神 無 月

2023年10月15日
編集 : 遠藤 敏信


  新型コロナウイルス感染症が今年5月に5類感染症へ引き下げになったことを受け、ネットワーク農縁でも8月には大豆畑トラストの草取りツアーを通常通り開催するなど、今年度は恒例行事を復活させております。毎年12月に開催しておりました収穫感謝祭も、今年は4年ぶりに首都圏で開催する予定で準備を進めております。

 日頃お世話になっている皆様と交流できる機会として、おいしいお餅や地酒・漬物などをl囲んで和気あいあいとお話ししたいと思いますので、ぜひお楽しみにお待ちください。(詳しい内容や時間んなどは随時お知らせいたします。)


ネットワーク農縁「交流感謝祭2023」
     と き : 令和5年 12月10日(日)
     ところ : ワーカーズコープ 袋ISPタマビル(豊島区東池袋1-44-3)

こどものいえ 「もも保育園冬まつり」参加決定!
     と き : 令和5年12月9日(土)
     ところ : こどものいえ もも保育園
          (川崎市宮前区馬絹1-24-9)
     山形名物のいも煮や美味しいお餅をどうぞお楽しみに☆            新庄事務局【 工藤  恵子 】

● 稲刈り作業を9月末で終えたのだが、この夏の暑さが玄米に腹白米となって表れた。
  今まででこれほど強く影響が出た年はなかった。
  そして村で話題になるのは肥料・農機具・資材・燃料などの高騰のこと。
  “ 百姓の売るもの安く、買うものは高い! ”という愚痴である。                 【 今田 多一 】

 今年のお米はいままでになく気温の高い中での生育で収穫も早くなりました。温暖化が進むほど早くなっていくようです。高温障害で米粒が乳白色になったところがありますが食べては問題ないと思います、それとお米の害虫カメ虫ですが(米の害虫カメ虫は体長2~3㎜の匂いのないカメ虫類)昨年もほとんど被害はなかったのですが今年も被害のある米は見られませんでした。
 元々10数年前まではカメ虫の被害は全く無かったのですが温暖化が原因なのか被害が出始めたのです。この地域でいつも秋になると出てくる大きさ1㎝ほどの悪臭を放つカメ虫も今年は全く見えません。先日テレビで大阪で大発生の放送を見て驚きです、生態系の変化でしょうか、とりあえず被害の無いのはよかったと思っています。                                        【 星川 公見 】

● “暑さ寒さも彼岸まで”という格言がこれほどピタリと決まるとは思いもしなかったこの秋口でした。
 かつてなく早くイネを刈り終えました。機械のトラブルがなかったことがスムーズに運んだ要因だったと思っています。さて、収穫し籾摺りしたものを見ると、茶米など着色米が散見された。トラスト米・さわのはなに至っては白濁米が多い(尤もこの見映えの悪さが“さわのはな”の特徴であると言います)。
 米の肌面はよくないな、と思いつつ心配したのですが、出荷米はすべて1等の格付けでした。この物価高騰折り、ホッとしています。しかし、そう少なくない保有米のすべてを斑点・着色米の除去作業にかける労を考えるとため息が出てしまいます。                                  【 遠藤 信子 】

● 彼岸迄の猛暑が嘘のような過ごし易さが戻ってきてはいるが、毎年の事ながら稲刈りも後半になると雨の日が多くなり思うように進まない。一方野菜は暑さから解放され十分な水分も得、息を吹き返してきている。稲刈りが終わっても、籾摺り、コンバインや各種機械の清掃、水洗い・乾燥、格納、もみ殻の片づけ等が終わらないうちは、終わったとは言えない。近年は籾摺り作業で玄米30kgで計量された紙袋を1時間当たり40袋以上積み上げるのがきつくなってきた。稲作に限らず若者が農業に就かないのは、重労働と長時間間労働に見合った収入が得難い事にある。これを経営能力に欠けるとか努力不足と言って切り捨てるのは農業を全く知らない人達である。規模を拡大しても作物が単位面積当たりの収量を多く実らせてはくれない。スケールメリットは非常に出にくいのだ。私達の世代が引退した時、日本に農業はいらない、と声高に叫んでいた人達が何をやってくれるであろうか?
【 笹  輝美  】

● 9月23日、NHKテレビ総合・6:10、「日本人は農なき国を望むのかー農民作家・山下 惣一の生涯」が放映された。この番組は「NHKで本筋の農業が取り上げられなくなったことに対し、『このままじゃ、いかん』と憂えるプロデュウサーが動いてく」(某新聞元記者)れて、ようやく制作できた番組なのだという。
 昨年7月の短信集に笹さんが追悼の思いを寄せている。私も30代半ば、講演のために遠路来ていただいたことがあった。農政に振り回されるなと説き、農業の規模拡大路線を「永遠においでおいでの世界」と戒め、広く農業食料問題は消費生活者自体の問題だ、と唱えた。小農家族農業こそが大切で、自給の大切さ、身土不二を持論とした。故井上ひさしさんが主宰した山形県川西町に拠点を置く“生活者大学校”の副校長も勤めた。
 それにしてもだ。早朝6時台の放送、再放送に至っては深夜の1時台、この時間帯にテレビを見ることはとても難しい。今は録画という方法がある、というが番宣すらないのに放映を知ること自体不可能に近い。それでも放映されたことに価値がある。かくいう私、再放送も見逃したため“NHKプラス”というものに申し込んでもらい、990円の御代を払って観たのであった。
【 遠藤 敏信 】

青い空、白い雲 ②

新庄発 …短信集 … 長 月

2023年9月16日
編集 : 遠藤 敏信

●8月23日、シベリア・モンゴル抑留犠牲者追悼の集いが国立千鳥ヶ淵戦没墓苑で行われたことをTVニュースで見た。兵士と民間人、約60万人が亡くなったといわれている。この日はスターリンが秘密指令を出した日だそうだ。
 若い時新庄で暮らし、新庄の3奇人と言われたK氏が家屋解体作業で、飢え・極寒・強制労働の三重苦のシベリア抑留生活を墨絵で描いた(澤田精之助さん)32mの絵巻を発見した。それが各地で公開されているという。そして今回、山形の文翔館で展示されるというので見に行った。
 元抑留者が長い間、国家補償請求を起こすが敗訴になる。戦争被害受忍論が主な理由だという。私は“生きて虜因の辱め受けず”東條の先陣君も脳裏に浮かんだ。
 自民党が「決められない政治」と批判していた民主党政権時代、超党派の議員立法でシベリア特措法”(2010年)が制定された。やはり政権が代わると前に進み代わるのですね!でも韓国・朝鮮人は対象にならなかった。― シベリア抑留者の思い出  澤田精之助より ― 大山礼子編 。               
【 今田 多一 】

●9月も中旬というのに未だに気温は32~33℃をキープしたまま。私の記憶では1975年は8月中旬から30℃の日が9月18日まで続いた。夜間の気温が20℃以下なので作物にとっては最適温度。そのため、米は空前の大豊作となった。
 しかし今年の場合、酷暑は作物の体力を奪っただけ。夜間気温が25℃前後の日が多かった為、日中光合成で稼いだ分、夜間の呼吸作用で養分を消費してしまうので、もみに蓄えられる澱粉が少なくなり、このような年はあまり作柄が良くないのが過去の例である。食味への影響が少ないことを願っている。
 そんな中、急に父が99歳5か月の生涯を閉じた。特段病を持っていた訳ではなかったが99歳の壁は高いようである。初七日が終わったので稲刈りの準備を始めようとしている。
 それにしても暑い。
【 笹 輝美 】

● 〇ピラミッドをはじめとする古代遺跡は人類の宝として人々に感動と観光資源としての富を後世まで与え続ける。それに比して原発はわずか数十年の発電の後は、数万年から数十万年後まで人々の安全と幸せと富を奪い続ける。能力のある人は原発のバランスシートを作ってください。
 〇今年は秋を感じさせない猛暑の中で稲刈りが始まった。汗まみれの作業となっている。
 〇農縁ができてから30年近くになる。農縁の活動を通じて知り合った人びととの交流が私の人生を豊かにしてくれた。いくら感謝してもしきれない。
 〇新庄の仲間の顔を見て語り合う。一緒に作業をする。それだけで当時の私には生きてゆく力になった。
 〇そんな私にとって大切な農縁メンバーを、9月をもって終わることにしました。
心と体のバランスをとることがむずかしくなり、この辺で一つの区切りにしたいと思うようになったのです。今日まで農縁を支援してくれた多くの皆様に感謝を述べて終わりにしたいと思います。いい思い出をありがとうございました。
【 三原 茂夫 】

●冷たい水の何とおいしいこと。暑さ続きで、いつもより10日近く早く、稲刈りに入った。
暑い。凍らせたペットボトルと水が必携だ。そういえば私は夏の暑さを余り苦にしなかった。だが今年の暑さは尋常ではなかった気がする。9月の半ばなのに気温は30℃超え、まだ冷たい水が欠かせない。
【 遠藤 信子 】

●8月、雨は5日の1時間ほどの夕立以来降ることなく、9月5日のちょこっとしたにわか雨が畑には天恵となった。暑い日が続く。9月に入っても汗が噴き出る。
今年、新庄の真夏日は9月15日まで実に60日もあったという。
 稲刈りを始めた。例年より10日ほど早い。早生種の籾摺りを行った。カメムシの食害痕(斑点米)が散見された。厄介だ。
16日朝、起きたら雨。この時期の雨は厄介だ。
【 遠藤 敏信 】

-青い空、白い雲


新庄発 … 短信集 … 葉 月

2023年8月16日
編集 : 遠藤 敏信


大豆トラスト畑の草取りツアーに参加された皆さん、炎天下での作業、

ありがとうございました。


● ○ 4年ぶりに行われた大豆トラスト畑の草取りは、猛暑の中にもかかわらず予定通りの時間に終わり、きれいになった畑を見て「数は力なり」を実感した。暑い中での作業、本当にありがとうございました。

  ○ 8月に入ると戦争に関する番組が一時的に多くなる。NHK・BS 「玉砕の島 語られなかった真実 テニアン・サイパン島」、同じく「軍港の子 よこすかクリーニング」と見た。
  どちらもひとりでに涙が、他人事ではなく自分のこととしてとらえられるようになったからであろう。大言壮語した軍人達は悲惨な沖縄戦や満州開拓団の末路、焦土と化した日本を想像すらしたことがなかったろう。桐生悠々の「関東防空大演習を嗤う」や石橋湛山の経済政策を学べばよかったのに、そんな謙虚な気持ちがあればあんな戦争はしなかったといえるが … 。
【 三原 茂夫 】


● 先日、仙台市泉にある結城登美雄宅にお邪魔した。こちらからは、ネットワーク代表のTさん、雪調の会代表のKさん、農家の机のYさんと私である。2時間ほど辛口のご高説を伺った。俎上(そじょう)に上がったのが、司馬遼太郎、赤坂憲雄、小田切徳美(大豆畑トラスト運動をまとめた、沢千恵(元ア・シード・ジャパン)の恩師)、大泉一貫など、いずれもボロクソである。
 とりあえず第1回目の日程として、
    講座 「結城登美雄の東北学」
        東北から考えるこれからの日本 ― 700の村々を歩いて考えたこと ―
    10月14日(土) P.M 1:30~   於、雪の里情報館
            (今年は稲刈りが早そうなので)
あと2回は、雪が降る前に開催したいと思っている。
【 佐藤 恵一 】


● 8月4日の4年ぶりの大豆畑の草取りツアーごくろうさまでした。暑さ続きの中での作業で、遠路来ていただいた皆さん方より、私のほうが本当にバテました。無事に作業を終えることができ感謝です!ありがとうございました。
【 今田 多一 】


● 暑いさなかでの草取り、ご苦労様でした。4年ぶりの再会・交流、とてもありがたくうれしかったです。計画の前段、東京側から「食事は外注にして、話し合い重視」という提案がありました。それに沿ってことを進めようとしましたが、様々な問題が出てくる。結局、母ちゃんたちで行うという従来の方法となる。今年もまた歌子さん、みさ子さん、それに工藤さん、若手の後藤さんと私の5人で賄うことに。 私たち賄い方が厨房で汗しているときに時に、男衆がでんと構えてペチャクチャのんだリ食ったりしているばかり、という構図が問題なのだ。
近場の温泉で汗を流してきたツアー参加者の皆さんが盛り付けや配膳を手伝ってくださるのがうれしい。このこと自体が交流なのだと改めて思ったところです。
【 遠藤 信子 】


● 西日本ではかつて記憶や記録にないくらいの豪雨や河川の氾濫等続くが、新庄は雨なしの日照りが続く。自然界の事象はままならない。
今年はイネの出穂が早く(≒1週間~10日)晩生種も穂が出そろった。今はある程度の水が必要な時期だが、ひび割れた田んぼはざらにある。土地改良区から水の無駄使いはしないように、節水管理を促す啓発のチラシが回ってきた。

8月も半ば、残暑お見舞い申し上げます、とともに、涼 風 献 上   致します。
【 遠藤 敏信 】

8月4日 炎天下ご苦労様でした。