新庄発 … 短信集 神無月

2013年10月16日
着順 文責:遠藤敏信

 核のゴミと言われるものを後世の人に残してゆくことに「これは犯罪ではないか」と思う時がある。原発は稼働するのはたったの40年。廃炉作業40年。そしてその後、10万年、管理し続けなければならないのは、一度も原発の恩恵を受けることのなかった人々である。私には関係ないと放り出すことも出来ない。こんな理不尽で、不条理な話ってあるだろうか。
【 三原 茂夫 】

● 田んぼからは黄色い稲穂が消え、大方の農民は刈り取り作業を終えた。昔、収穫作業を終えると必ず餅をつき、大家族で一年の労をねぎらい、家にある神々のほか、牛・馬などにも餅をお供えし、芋の子汁などのご馳走で宴の一夜を過ごした。今でも楽しい思い出だ。
 餅と言えば神社などに使っているしめ縄などは今でもモチ米の稲わらで作るそうだ。今月19日ごろ、満月になるウサギの餅つきの日はコップ酒でも持って外に出て眺めて見るつもりだ。
【 今田 多一 】

● 10月6日、TPPを話してくださいとの要請で、東京恵比寿にありますカフェ「アサンテーサ」に行ってきました。多くの人たちと3時間半の意見交換の中で知りえたことはTPPとは内容が知らされずに進められている現状が見えてきました。
 皆さんには先に韓米FTAの内容をお配りしておきましたので、再度見てやってください。アメリカの覇権主義(勝利者として手にする権利)的な主張の基に韓国ではアメリカの経済植民地化されている現状が見えてきているのです。
 自分は四季の中で営む農の中の農村社会にこそ、日本国の基があると日常生活の基本としています。村に住む人たちは生活環境をよくするために毎年の四季ごとに繰り返す祭り事、環境整備などを行事として何代も続けてきました。農を営むこれからも限りなく続くことでしょう。今でも互いの心を大切に寄合的な結いのつながりの中で営まれているのです。
 2国間自由貿易韓米FTAは、韓国自国の憲法よりも条項が優先するとのこと…。TPPはどうなることか、日本国の培ってきた思想すら覆されてくるのか。韓国の農家の人の話では現に韓国ではそれが顕著に表れているとのことです。
 覇者の理論の基に推し進められるのか…。これからの食に関する問題が大きくなると思います。「命を支える農業こそ国の基本」大事にしたいものです。
俺は古いのかな。自由の国アメリカで一旗揚あげる方がいいのか。勝つ、負けるしかない国アメリカは絶対いやです。
【 高橋 保広 】                               

● 9月16日の朝日新聞の惜別欄に、秋田県羽後町の高橋良蔵さんの記事が掲載されていた。2年前の年賀状にこれが最後となりますと書かれていたのを思い出した。
 戦後の秋田の農民運動を牽引してきた方だった。この20年近く、毎年3月上旬に良蔵さん宅を訪ね、お茶飲み話をするのが慣例になっていた。「普通の農民が普通に暮らして、普通の暮らしができる「農政の確立を」を目指していたのが良蔵さん。  私が大豆や水田のトラストのことを「ほー」「ほー」というだけで余り関心を示さなかった。少数の農民がゲリラ的に活動しても全体のものにならないと考えたのだろう。出稼ぎ者の救援やエサ米運動など常に石をひとつひとつ積み重ねていくような運動をする人だった。合掌。
【 佐藤 恵一 】

● 刈り取り目前の秋彼岸入り日の前日、病に倒れた農家の稲刈りを頼まれた。入院したのが6月末だから、誰に農地を託すか、迷いに迷った末のことだったに違いない。面積4丁歩超。畔の草は伸び放題。田んぼはというと、こんなイネ見たことないくらいホギデ(過繁茂状態)いた。と同時に「なんだこれっ」と思うほどイモチ病に侵されていた。籾摺りをすると、未熟米のおびただしいこと。特に死に米・粃の多いこと。早くから被害にあっていたと思われる。「過ぎたるは及ばざるが如し」多収をねらうあまり、肥料を過剰に施すことで病気を招き、品種によっては倒伏を招いたのだ。必要以上に資材費用をかけた上、失敗した事例を間のあたりに見て、そのあと始末に当たっている。
大型の台風(26号)が近づいているとTVが報じている。大荒れが予想されるという。今日、稲刈りを終えた。(15日)
【 遠藤 敏信 】


農協の倉庫に積まれた米、30kgづつ紙袋に入れられている。

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