2019年3月15日
文責 : 遠藤 敏信
新庄のこの冬の最大積雪深は121cm。(2月13日)
累積657cm(雪氷防災科学センター)とのこと。
今年は雪どけが早い
◆今年の正月に「元気そうで何よりだ」と声をかけたら「来年のオリンピックを見てから死にたいものだ」と笑いながら答えていた、大正15年生まれのおじさんが、誤嚥性肺炎で2月末にあっけなくこの世を去った。誰もがあと2、3年は大丈夫と思っていたのに、人の生死は分からない。もちろん私も、あなたも。
◆遠藤さんが絶賛してやまない作家・今村祥吾氏が新庄で座談会をした。作品に新庄藩という名前が出ているだけで、司会者をはじめ挨拶に立った市長や関係者がそろって35歳の作者を「先生、先生」と持ち上げる。まんざらでもない顔をして関西弁で自分の作品を売り込む姿は吉本の芸人を思わせる。今どきの人気作家とはこういうものか、と思いをあらたにした。
同時に開催されている新庄・最上の火災や自然災害を、江戸時代から平成30年まとめた年表は渾身の力作だ。ぜひ見学してもらいたい。災害の多さに圧倒される。3月31日まで「ゆめりあ 体験館内」
【 三原 茂夫 】
◆この冬を振り返れば、やはり暖冬で積雪量も少なかった。ここのところ雨の日も多く急速に融雪が進みつつある。一部には稲株が見えはじめた田んぼに、白鳥が落ち穂をついばみ、北に帰る準備をしている。でも、夕方から久しぶりにまた、雪が降ってきた。
◆むの たけじ展 ― 大正・昭和・平成を生きたジャーナリストの歩みを辿る資料展を見るために、秋田県雄物川資料館に行く。「個」の戦争責任を取り、朝日新聞社を退社し、地方秋田(横手)から日本の深い矛盾を問い続け、週刊「たいまつ」を発行し続けた。その「たいまつ縮小版」の全巻が展示されていた。
昨年2度のガン手術に耐えて、多くの著作物が刊行された。多くの人がむのさんの考え、思想、行動を必要としたのはやはり、社会が悪い方向に確実に向かっている証拠なのではないか! 政界では、安倍一強の中、次から次へと戦争法案と言われるものが国会で決められる。
― 数の力は暴言。質の力こそが本物のデモクラシー と、様々な むのたけじさんの言葉の色紙が壁一面に展示されていた。
【 今田 多一 】
先日、ラジオで山形のシンガーソングライター山口イワオさんという方がいることを知った。私の脳ミソにはもはや彼の歌の歌詞もメロディーもインプットしておくだけの容量が残っていないが「サスケネェー」というタイトルだけは消えていない。「サスケネェー」は「差しつかえない」がったもので「差しつかえない」の他に「いいから、いいから」、「気にしないで」、「心配しないで」等の意味が含まれている。寛容が失われ、トゲトゲした今の社会にあって何ともほっこりする、地元を大切にする唱であった。
以前は方言や地方を小馬鹿にしたような、特にお笑いと言われる番組があったが、それを地方に住む者たちもそのまま受け入れてきたこともまた事実である。
その土地の気候・風土とそこに住む人たちの知恵によって、長い年月をかけて様々な技術や医・食・住そして学びの文化が育まれてきたのである。決して私は国粋主義を奉じている訳ではないが、何もかも米国の真似をし、地方が東京の真似をするのは滑稽に思えてくる。私たちもサスケネェー精神で自分の住む地域を守っていかねばと考えてしまった。
【 笹 輝美 】
白鳥の北帰行が始まった。群れはV字編隊を組んで飛んでいく。通常3月末から4月のはじめ頃に見られる光景なのだが今年はちと早い。季節の動きが早いのだろうか。田畑には30cmの雪が残る。
3月11日を迎えると、どうしても2011年に思いがとぶ。東日本大震災だ。その日の夜は停電。灯りはローソクと山用のガスランプで、「こんなこともあるな」気分でいた。甘かったと思う。翌日、昼頃、電気が回復。テレビの映像が思いもよらぬ光景を映し出していた。町が、津波の濁流で流されているのだ!
犠牲・行方不明となられた方2万人超。あらためてご冥福を祈ります。
そんな事態に更に追い打ちをかけたのが、原発事故だ。収束への道は果てしなく遠い。いや稼働する限り終末へと向かい続ける。もろく、不安定な、曖昧な中に今の暮らしがあることを思う。そして、また思う。あれから8年 … もう8年。
【 遠藤 敏信 】
暖かな冬です。積雪も例年の3分の1です。新庄の冬のイメージは4月の上旬まで雪のある風景なのですが、もうすでに田圃が見え始めているところもあります。
自分の百姓感では1年を半分にして6ヶ月周期があり、冬日の暖かさが夏日の低温に、山の雪が草々に無くなり、水不足か夏秋の野菜の不作か、現状の天候からそんな思いにかられています。昨年は7月の猛暑による水枯れ地区の農作物の減収、8月の豪雨による田畑の決壊と大変な補修費でした。
国の根幹をなす「主要農作物種子法」を廃止する法律が昨年4月に成立しました。それから1年経過、内容を知れば知るほど日本国の食を、生命を脅かす内容であることに気づくのです。この件について、農縁新庄の生産者間で話し合った末、新庄市議会に「種子法の復活を求める意見書」を提出するよう請願書を提出しました。
3月議会にあたり所管の委員会に請願の趣旨説明のため出席し、自分たちの意見を述べてきました。委員会の議員の中には、好ましく思ってくれない方もおられましたが、全体の中では採択されるようです。
近年の日本国、低迷方向に見えてならんのです。安倍さんの口からは「命を未来へ」、「息をのむような美しい田園風景日本」などと言葉巧みに語られますが、もっと日本国を真剣に深く、本当を追求してのリーダーであってほしいと思うのです。
自分の想いを述べました。3/14
【 高橋 保広 】
春ま近、白鳥が北へ群れ飛ぶ