新庄発 … 短信集 … 神 無 月

2023年10月15日
編集 : 遠藤 敏信


  新型コロナウイルス感染症が今年5月に5類感染症へ引き下げになったことを受け、ネットワーク農縁でも8月には大豆畑トラストの草取りツアーを通常通り開催するなど、今年度は恒例行事を復活させております。毎年12月に開催しておりました収穫感謝祭も、今年は4年ぶりに首都圏で開催する予定で準備を進めております。

 日頃お世話になっている皆様と交流できる機会として、おいしいお餅や地酒・漬物などをl囲んで和気あいあいとお話ししたいと思いますので、ぜひお楽しみにお待ちください。(詳しい内容や時間んなどは随時お知らせいたします。)


ネットワーク農縁「交流感謝祭2023」
     と き : 令和5年 12月10日(日)
     ところ : ワーカーズコープ 袋ISPタマビル(豊島区東池袋1-44-3)

こどものいえ 「もも保育園冬まつり」参加決定!
     と き : 令和5年12月9日(土)
     ところ : こどものいえ もも保育園
          (川崎市宮前区馬絹1-24-9)
     山形名物のいも煮や美味しいお餅をどうぞお楽しみに☆            新庄事務局【 工藤  恵子 】

● 稲刈り作業を9月末で終えたのだが、この夏の暑さが玄米に腹白米となって表れた。
  今まででこれほど強く影響が出た年はなかった。
  そして村で話題になるのは肥料・農機具・資材・燃料などの高騰のこと。
  “ 百姓の売るもの安く、買うものは高い! ”という愚痴である。                 【 今田 多一 】

 今年のお米はいままでになく気温の高い中での生育で収穫も早くなりました。温暖化が進むほど早くなっていくようです。高温障害で米粒が乳白色になったところがありますが食べては問題ないと思います、それとお米の害虫カメ虫ですが(米の害虫カメ虫は体長2~3㎜の匂いのないカメ虫類)昨年もほとんど被害はなかったのですが今年も被害のある米は見られませんでした。
 元々10数年前まではカメ虫の被害は全く無かったのですが温暖化が原因なのか被害が出始めたのです。この地域でいつも秋になると出てくる大きさ1㎝ほどの悪臭を放つカメ虫も今年は全く見えません。先日テレビで大阪で大発生の放送を見て驚きです、生態系の変化でしょうか、とりあえず被害の無いのはよかったと思っています。                                        【 星川 公見 】

● “暑さ寒さも彼岸まで”という格言がこれほどピタリと決まるとは思いもしなかったこの秋口でした。
 かつてなく早くイネを刈り終えました。機械のトラブルがなかったことがスムーズに運んだ要因だったと思っています。さて、収穫し籾摺りしたものを見ると、茶米など着色米が散見された。トラスト米・さわのはなに至っては白濁米が多い(尤もこの見映えの悪さが“さわのはな”の特徴であると言います)。
 米の肌面はよくないな、と思いつつ心配したのですが、出荷米はすべて1等の格付けでした。この物価高騰折り、ホッとしています。しかし、そう少なくない保有米のすべてを斑点・着色米の除去作業にかける労を考えるとため息が出てしまいます。                                  【 遠藤 信子 】

● 彼岸迄の猛暑が嘘のような過ごし易さが戻ってきてはいるが、毎年の事ながら稲刈りも後半になると雨の日が多くなり思うように進まない。一方野菜は暑さから解放され十分な水分も得、息を吹き返してきている。稲刈りが終わっても、籾摺り、コンバインや各種機械の清掃、水洗い・乾燥、格納、もみ殻の片づけ等が終わらないうちは、終わったとは言えない。近年は籾摺り作業で玄米30kgで計量された紙袋を1時間当たり40袋以上積み上げるのがきつくなってきた。稲作に限らず若者が農業に就かないのは、重労働と長時間間労働に見合った収入が得難い事にある。これを経営能力に欠けるとか努力不足と言って切り捨てるのは農業を全く知らない人達である。規模を拡大しても作物が単位面積当たりの収量を多く実らせてはくれない。スケールメリットは非常に出にくいのだ。私達の世代が引退した時、日本に農業はいらない、と声高に叫んでいた人達が何をやってくれるであろうか?
【 笹  輝美  】

● 9月23日、NHKテレビ総合・6:10、「日本人は農なき国を望むのかー農民作家・山下 惣一の生涯」が放映された。この番組は「NHKで本筋の農業が取り上げられなくなったことに対し、『このままじゃ、いかん』と憂えるプロデュウサーが動いてく」(某新聞元記者)れて、ようやく制作できた番組なのだという。
 昨年7月の短信集に笹さんが追悼の思いを寄せている。私も30代半ば、講演のために遠路来ていただいたことがあった。農政に振り回されるなと説き、農業の規模拡大路線を「永遠においでおいでの世界」と戒め、広く農業食料問題は消費生活者自体の問題だ、と唱えた。小農家族農業こそが大切で、自給の大切さ、身土不二を持論とした。故井上ひさしさんが主宰した山形県川西町に拠点を置く“生活者大学校”の副校長も勤めた。
 それにしてもだ。早朝6時台の放送、再放送に至っては深夜の1時台、この時間帯にテレビを見ることはとても難しい。今は録画という方法がある、というが番宣すらないのに放映を知ること自体不可能に近い。それでも放映されたことに価値がある。かくいう私、再放送も見逃したため“NHKプラス”というものに申し込んでもらい、990円の御代を払って観たのであった。
【 遠藤 敏信 】

青い空、白い雲 ②