新庄発 … 短信集 … 皐 月

2024年5月15日

編集 : 遠藤 敏信


 木の葉っぱが展開し、日に日に山肌が膨らんでいる。今、代掻き作業の真っ最中だ。   

● 高温傾向が続いている。例年なら神室連峰にはまだ残雪が見えるのに、今年は早々に姿を消してしまった。川の水も減少し続けている。田んぼの土は乾ききってしまい、代掻きの水を入れてもなかなか湛水状態には至らない。苗だけが伸び放題となっている。この先の天候はどうなるのであろうか。
 此の頃、新聞やテレビで報じられたのは、近い将来全国の744の自治体が消滅の可能性があるとの事。そして2060年には認知症高齢者が645万人に達するとか、そして2023年までの国の借金が1297兆円という庶民からすれば天文学的数字となっているといった嫌な話ばかりである。そのうえ労働者の実質賃金は減り続けているのだから、首をかしげるばかりだ。
 赤ちゃんが産声を上げた時から、一人1000万円超の国の借金を頼みもしないのに背負わされるのだから、今を生きる大人達の無責任はこの上ない。
 国の借金を返す方法の一つは、国民に負担を強いる事、もう一つはインフレ状態にして貨幣の価値を下げる事、の二つだと聞いた事がある。政治家は自分が返すわけでもない借金をガバガバと借り続け、もっともらしい使途を口にするが、自分の点数稼ぎにしか映らない。
 私達は私達であめ玉で誘導され続け、いつしか乞食根性が身についてしまったようだ。
 民衆はやせ細り続け、資本は丸々と肥え太るばかり。〈この国に未来はあるのだろうか?〉 トラクターに乗って代掻きをしながらそんな事を考えてしまう。
【 笹 輝美 】

● この春、4月は20℃を超える日も多く、用意した種もみは水浸状態だけでも発芽の気配がみられた。が、催芽器で芽出しをした後、洗濯機を使い脱水し、袋のまま放置していたら内部の方に熱がこもったのか芽が伸びすぎた。そのため、種まき機械では均等に播種できず当惑した。最大量播けるよう機械をセットし,なおかつ中間で手播きで手直しし、何とかしのいだ。
  芽出しはハト胸状態が理想なのだが今年は伸びすぎた。毎年同じ作業を繰り返しているのだが、同じようにはいかない。田植え真近だ。
【 今田 多一 】

● いつもの年より早めに畦畔の草刈りを終えたので、畑に取り組む余裕ができている。おっとっとが代掻きをしている間の時間を、自分の時間にあてることができるのだ。
 4月下旬、ショッキングな記事が新聞のトップをにぎわしました。“人口戦略会議”(民間)が開いたシンポジウムで向こう30年間で全国の市町村の4割が「将来消滅」するという記事です。それによると、山形県内では35市町村中28市町村が該当、新庄市もその中に入っているとのこと。なんともこの国は情けないことになっているのでしょう。
 裏山に入れば、季節ごとに山菜が豊か。今はあく抜きをしないでも、即ゆでて食せるタケノコが旬。このささやかな贅沢感を分けてあげたいと思います。
【 遠藤 信子 】

● 冬の小雪の影響が早くもあらわれている。河川の水不足である。土地改良区(近年イメージチェンジで水土里ネットなどと愛称を使うようになった)が10日から従来河川と最上川から揚水した水を通水し始めたが、昨年までと比べて7~8割の水量アップにとどめているという。雪解け水が、早くもピンチなのだそうだ。そのため、代搔きが進んだ、水回りのよい圃場から田植えをしながら代掻きをする、という農家が現れた。なるほどその手があったか。
 通水期間 5/10 ~ 8/31 (しかも6月からは3日に1日だけしか水が回ってこない)加えて、水代金だ。10a当たり2000円だったものが1000円アップして3000円になった。面積に乗ずると大変な額になる。灌漑用水は、ただではないのだ。
【 遠藤 敏信 】

この月山の景は3年前にも使った。