2025年4月16日
編 集:遠藤 敏信
さて私の実家は農家ではないものの、わずかに山林を所有しており、80代の父が間伐や下草刈り、林道の整備などの管理をしてきました。春の山菜、秋のキノコ類はもちろん、冬の暖房となる薪は山の恵みによるものです。しかし、これらは両親が手をかけてきたからこそのもので、私の世代では手に負えるものではありません。あと何年維持できるか … 。
手をかけてこその恩恵であり、放置しては何も得られないばかりか、里山の生活にマイナスをもたらす恐れさえあり、そう考えると親のありがたさや偉大さを感じずにはいられません。どうにかして誰もが納得できる代替わりを、前向きに進めていかなければいけないのですが、課題は山積みの状態です。何事も「継ぐ 」ことの難しさを痛感しています。
【 工藤 恵子 】
• 現在、就農している生産者の平均年齢が68,5だというが、私は73歳である。村の中では明るいうちに夜上り(廃業)だという。でも同年輩の人達もなかなか決断がつかない。村では受け手になる人ももう拡大は限界だという。貸してはあるが、受け手になる人もいないのである。私は農業は崖っぷちで崩壊寸前であると思っている。だから3月30日の「令和の百姓一揆」にはぜひ参加したいと思っていた。
繁栄の象徴でもあるグローバル企業のブランド店舗が立ち並ぶ東京・渋谷の表参道を”時給10円“の農民が「限界超えてる。農家を守ろう。今動かなきゃ農業守れない。みんな立ち上がれ。今が正念場」とコールする。好奇の目でデモを見る人もいたが、沿道や歩道橋の上から「頑張れ!」と励ましの声援をくれる人も大勢いた。
長い間、高い・安い、うまい・まずい、有機・慣行、専業・兼業、作付け面積が大きい・小さい、様々な分断を今改めて乗り越えて生産者・消費費者が日本の農といのちを共に作って行こうという呼びかけだと思った。
【 今田 多一 】
• 新庄での収穫感謝祭では、餅やら納豆汁など多彩な郷土料理を用意しましたが、満足できましたでしょうか。
春野がはじまり、苗づくりやパイプハウスへのビニールかけとか忙しくなってきました。
防衛費には43兆円(安全保障費)とか言われますが、国民の職の安全保障にはいったいどれだけの経費があてられているのだろうか。どこかの誰かに言われるままの職の安全なのかな?
【 吉野 昭男 】
• 戦争がまぢかに見えてきた。YOASOBI、Ado、藤井 風の歌がそれを教えてくれる。
「 マッチ擦る つかの間の海に霧ふかし 身捨つるほどの祖国はありや 」
二十歳の寺山 修司は絶対安静のベッドの上から、父を奪った国家とはなんだ、という問いを、投げかけたのだろう。
【 佐藤 恵一 】
• 3/22~23、「2024年度農縁収穫感謝祭 in 新庄」に参加された皆さんいかがでしたか。
22日夕から餅つき、納豆汁、その他持ち合わせの田舎ならではの多彩な手料理(切り干し大根の煮物・玉こんにゃく・イノシシ肉・ウルイ・フキノトウの天ぷら、etc.)を食しながらの交歓会。皆さんありがとうございました。
23日、積もる課題の意見交換会はさながら激論会となりました。いったん決めたことがむし返され、振り出しに戻されるってこと、あるのかよ。農縁スタート時の理念・規範はあるにせよ、時代の変化に対応せず、不変であり続ける必要があるのか、疑問に思いました。
ともあれ、懐かしい友人・知己との交流会は大変有意義だと思うとともに、こういうことは楽しくなければ、とつくづく思った次第です。
【 遠藤 信子 】
● 「丸くなるな、星になれ!」とは、ビール会社のCMのフレーズだ。これに共感する思いと、反発する思いがある。老爺心ながら、若者にはとんがれ、と言いたい(特に政治において)。老いた者には丸くなれ、と言いたい(特に人間関係において)。 年を重ねたな、と思う。【 むらのじゅうにん 】
● 我が家では 種まきを700枚づつ4日間隔で3回に分けて行う。2回目の種まきを終えた。 品種は 晩生種から順に、「つや姫」、「雪若丸」、「はえぬき」、「さわのはな」、「あきたこまち」、「ヒメノモチ」の6品種である。何故、品種を多くするか。作期幅 を拡大するため。
面倒ではないのか。面倒だ。各品種、混ぜてはならないわけだが、特にモチゴメを作る場合、他品種と絶対混ぜてはいけない。だから、種まきはもちろん、田植え機、コンバイン、乾燥機、籾摺り機 等の掃除が大変なのだ。ために、一般的にはモチを植えるのを避ける傾向がある。
自作地、借用地併せて面積的には手が回る範囲でかなり作っている方だと思う。が、この規模を維持していくのは今年限りにしようと思っている。つまり、縮小したいと考えている。
政府は、強い農業を構築するために輸出を強化するという方針を立てている(農水省)。45%余の生産調整をしておきながら、である。
今朝の新聞を見て驚いた。財務省が、コメ価格高騰対応巡り、主食用コメの輸入枠拡大を提言したというのだ。45%余の減反を課しておきながら、だ。全く矛盾甚だしい。バカげたこととしか言いようがない。
また、コメの市場流通を促すために“備蓄米”を放出した。この米は農家から通常出荷価格の半値以下で買い求めた“加工米”の一部が備蓄米と化したものである。なんぼで落札したかは分からないが、これは政府によるボロ儲けの極みなのである。百姓と国民はもっと怒っていい
【 遠藤 敏信 】