新庄発 … 短信集  葉月

2014年8月15日
文責 : 遠藤 敏信


   大豆トラスト畑は今年もまた、すごい草におおわれた。草取りツアーの本番だけでは処理できないだろうと、農縁生産者が4回ほど朝仕事を行い、汗を流した。豆よりもはるかに草丈が高い大量の雑草は、少しでも乾燥させ軽くしようということで畝間に放置することにした。ところが、管理機による培土作業を行うためには、放置した雑草を片づけなければならない。その運び出しが気温35℃の猛暑日だったためにとてもとてもバテタ。
 8/2の草取りツアーには常連組を含め、多くの人に来ていただいた。2年ぶりにモンタナ修道院からも4人のシスターたちが参加してくれた。暑い日盛りに無事に取り終えることが出来てよかった。それにしても、大豆畑トラストの草取りツアーを始めて十数年、ツアー当日が雨になったことは一度もない。不思議だ
【 今田 多一 】


   先日は新庄で一番暑い時の草取りツアーに参加して下さいましてありがとうございました。猛暑日が続くとつくづく思う、私の体は夏向きにはつくられていないと。そんな日は、題名とオビに書かれている文章にひかれて買った本を読む。1冊目は「旅する理由」山口由美・千早書房・1500円。帯には「人はなぜ旅に出るのだろう」と書かれている。旅好きな私にとってこれ以上魅力的な言葉はなく、一気に読む。共感できる文章も多かった。山口さんの写真も魅力的。
 2冊目は「おひとりさまの老後」上野千鶴子・法研。オビには「結婚していようがいまいが、誰でも最後は一人」と。うまい。この文章だけでこの本の内容ばかりでなく、人生そのものを語っているような気がする。年齢や置かれている環境が近く、私は当事者として読むことが出来た。            
【 三原 茂夫 】

   今年の天候は稲には順調な気候で、日中は暑く夜は涼しくカラッとした湿度の低い日が続いています。そのため、高温多湿条件下に多い稲の病気、イモチ病の発生もなく、農作物には最後は好適な気候できわめて順調に育っています。今後台風などの被害がなく、無事収穫期を迎えたいと思っています。今日(8/10)は台風11号で、午後から風が強くなっています。すでに被害にあわれた四国や栃木県の方々にはお気の毒に思います。台風の発生はこれから多くなるのでまだまだ分かりませんが、良い収穫の秋を迎えたいと思っています。       
【 星川 公見 】

   それまでの好天がウソのように、7日の夕方以来、断続的に毎日雨が降っている。今日15日は終戦記念日。平和を祈願し不戦の誓いを新たにしたいものだ。
新庄のむら、むらでは地元の八幡神社の境内や鎮守の森などを舞台に若い衆による「むら祭り」を行う風習があったが、近年めっぽう数が減った。まつりまで進むエネルギーと引っ張る力、まとまりが欠けてきたせいかも知れないし、それぞれが余りに忙しいからかも知れない。むしろ、新しく町内会をなした新興地などで小じんまりとしたビアパーティなどで絆づくりの動きがある。 
毎年恒例の新庄まつりは8月24日(宵祭り)、25日(本祭り)、26日(あと祭り)に行われる。町方町内会若連が作った勇壮な山車(やたい)20台が町をねり歩く。山車の引手は子供たち、山車後方では村方若連が太鼓・笛・鉦で囃子を奏で競い合う。260年に近い歴史が織りなす伝統で、国の重要無形民俗文化財にも指定されている。ぜひ、ご覧いただきたいと思います。
(追)

8/2~3、大豆畑トラスト圃場の草取りに参加された、中村さん、石井さん姉妹、のどか組(千里ちゃん、究ちゃん、チョコ先生、山下君)、純子さん夫妻+舞ちゃん、中里さんご夫妻、モンタナ修道院のシスターの方々(松下さん他3名)、もも保育園の園児と保護者(上野さん、吉崎さん、寺尾さんらご家族)、東京事務局の飯島さんに心から感謝いたします。 ありがとうございました。   
【 遠藤 敏信 】


気温34℃を超える暑さの中、ごくろうさんでした.


新庄発 … 短信集    文月

2014年7月15日
文責 遠藤敏信

◦ 今日13日(日)、朝早くから村総出で官地や水路土手、村の共有地などの草刈り作業をした。この時期、毎年行っているのであるが、参加人数が年ごとに少なくなっている、と話題になった。
◦ 台風8号に伴う雨のスザマジさがTVで映し出される。長野県の土石流による砂防ダム決壊の映像には驚いた。山形の県南でも昨年に続き、床下・床上・農地の灌水などの被害があった。新庄・最上は何事もなく経過、空梅雨状態だったので、恵みの雨ともいえたのではないか(被災地の皆さん、ゴメン)。 農業者として、イネを刈り取るまで台風情報は大変気になる。
【 今田 多一 】

① 去年も書いたような気がするが、風呂上り夕涼みのため缶ビール片手に、私の好きな場所・指定席に向かう。歩いて1分か2分、距離にして約100mというところか。丸太を切ったイスに腰を掛ける。6月まではカエルの声でにぎやかだった。田んぼから今は何の音もしない。町の夜景を見ながら15~30分、私の至福のひと時だ。
② 新庄のとなりにある舟形町から出土した縄文中期(約4500年前)の土偶が国宝に指定され、その美しい姿から「縄文のビーナス」として話題を集めている。その舟形町がこのビーナスに関した物語やエッセーを募集している。1等30万円。皆さんも挑戦してみませんか。締め切りは9月とのこと。    
【 三原 茂夫 】
(ビーナスという言葉がすでに登録されていたことから、改称。今は「縄文の女神」と呼ばれています。)

 今月はお勧めしたい本がありますので紹介したいと思います。NHKラジオ第1で「午後のまりあーじゅ」のメインパーソナリティを務める山田まりあ著「食事を変えたら、未来が変わった!」(キラジェンヌ社発行)自分を愛し、人に優しくなれる、当たり前のことですがなかなかできない、大事なことを思い出させてくれました。いろいろなことを発見できる本だと思います。ぜひ読んでみて下さい。
【 星川 公見 】

 先日、新庄市民にとって最も身近な山・杢蔵山(1026.6m)に向かった。予報では全県的に午前午後ともに、雨の確立は0%だった。ところが、登り始めて30分ほどで雲行きが怪しくなり、突然大スコールに見舞われた。使うはずはなかろうと、しかしザックの底に入れていた雨合羽で濡れをしのぐ。沢の流れが見る間に濁った。
 しばらく進むと子供5人と大人13人のご一行様に追いつく。一週間後の学年行事(6年生)のための下見登山だという。「山荘まであとどれくらいですか」、「あと30~40分くらいかなぁ。歩幅を狭くしてゆっくり上ってな」。
 2時間で山頂にたどり着く。神室連峰南端の刈り払いを担う二人組と山形から来たという初老の方が先に居て、一緒におにぎりをほおばる。山屋の二人組とは初めて会ったが、同じ登山道の刈り払いを行っているということで、話が弾んだ。まずは、「気をつけて。」
帰途、晴れわたった山荘前でさっきの親子ずれご一行が思い思いに休んでいた。「いやぁ、バテました。来週、大丈夫スかねェ」、「大丈夫だべ、大丈夫」。
山形から来たというMさん、「ここの山荘、きれいですね。こんなにきちんと整っているのって、見たことないですよ。」、「山好きの間では“噂されるほど有名な小屋”です。」帰りはテレビ塔の管理道路を下る。途中、湧き水 “銀杢水”でカラダを潤した。17~18日は今年3回目の刈り払いに臨む。そのための足慣らしには丁度良い山行きだった。                                           
【 遠藤 敏信 】


新庄発 … 短信集  葉月

2014年6月16日
文責 : 遠 藤 敏 信

5月末から6月初めに30℃に達する夏日があった。で、この夏はエルニーニョ現象が
起こりそう、という。地球規模の異常気象ってことか?

● おどろいた時に NHKの朝ドラ「あまちゃん」では「じぇー」で、今の「花子とアン」では「てぇー」、私の集落では「かぁー」と言ったように思う。
◦  中国という国がますますイヤな国家になってゆく。自分勝手、傲慢、私から見ればありとあらゆる悪口が皆当てはまりそうだ。その中国と同じくらいに安倍首相の顔・しゃべり方・政治姿勢が気に入らない。
◦  登山家の田部井淳子さんがとなり町の金山に来て山の話をするというので、ぜひ本物を見ようと参加する。私より10歳年上なのに若く、上品な人であった。(それまでは福島のおばさん位にしか思っていなかった) 今は、東北で被災した高校生を富士登山をさせる事業に一番力を入れているとか。「何とか皆さんの協力を得て、1000人を登頂させたい」と言っていた。質問のコーナーでは、登山を続けるか引き返すかの決断は、迷ったら引き返すこと、登頂をあきらめると答えていた。田部井さんに頼まれた訳ではないのだが、東北の高校生の富士登山に関する問い合わせ先は、03-3264-6426 田部井企画まで。
【 三原 茂夫 】

● 今年の田植え時は好天に恵まれ、作業は順調に進んだ。田植えが終わり、“さなぶり”に餅をつき親戚などに少しずつ配った。
3月末に行った「雪調に学ぶ」(嘗て新庄市にあった農水省の旧・積雪地方農山村研究調査所)で民俗研究家・結城冨美雄氏の話によれば、純米作農・山村では平均すると年27回、餅をついていたという資料があると言う。月に2回以上である。今はほとんど餅つき器械に頼っていると思う。杵で突くのは大仕事であるし、準備する女方も大忙しで大変だ。でも、田植えを終えて食べる餅はホッとするし、無事終えることが出来たと言う、安心感のある餅なのである。
【 今田 多一 】 

● 田植え後は好天に恵まれ苗の育ちは今のところ順調に育っていますが気象庁の予報では今年の夏から秋にかけてエルニーニョ現象が発生するとのことで夏は冷夏になるのではないかと危惧しています。1993年のエルニーニョ現象による冷夏の年は全国的にお米が不作で私の田んぼでも平年の半分しかお米が穫れなかったのを記憶しています。あの年ほどひどくならないと思いますが今年は深水管理などの保温的管理に努めて稲を育てています。                 
【 星川 公見 】

● 矢口高雄のマンガに「つりキチ三平」という作品がある。それを読んだ友人の子供(小学生)が、大鳥池(朝日連峰)に行ってみたいと言う。幻のタキタロウがいるかどうかは分からないのだが、子供にはめっぽう弱い私なので連れて行ったことがあった。大鳥池のほとりに建つ山小屋に着いてまだ夕飯まで早いので、小屋の前に座りボーとしていると、以東岳(1,771m)から降りてきたと思われる登山者がこちらに向って来た。「こんにちわ」と挨拶したのだがどこかで見た顔だ。精悍な顔付きはただ者ではない。「あっ、重広恒夫(しげひろつねお)だ」 
 丁度この年、タラスブルバ20周年記念イベントとして、日本100名山連続踏破をしていたのだ。朝日が何山目かは分からないのだが、会えたのは全くの偶然だ。声をかければよかったのだが恐れ多くて、かけずじまいだった。夕暮れになり、いつものように山賊料理で腹を満たし、床に就こうとしたら、二人組のオッサンが入ってきた。コンロを取り出し、何と焼き肉を始めたではないか。小屋中に煙が充満しにおいもきつい。困ったなと思っていると、二階から降りて来た人がいる。「今、何時だと思っている。ヤメロ!」(山小屋は7時消灯、3時起床が標準) 薄目をあけて見ると、重広だ。この一声に恐れをなした二人組は、そそくさと道具をしまい始めた。 翌朝、目を覚ました時には、彼はもういなかった。「言うべき時には言う」なかなかこれが出来ない。いまだに反省することしきりである。
◎ 注、重広恒夫・1977 ― K2南東稜(8,611m)日本人初登頂   1980 ―  エベレスト北壁(8,848m)初登頂
    1984 ―  カンチェンジュンガ縦走  百名山連続踏破は123日間で達成
【 佐藤 恵一 】

● 今年の春作業はくたびった。田植え前に首から肩のあたりの痛みが我慢できなくなり整体マッサージに行く。 田植えを始めると、機械の操作は息子に任せ、下回りに徹した。その下回りがしんどかった。今までかあちゃんが箱洗いなどと一緒にこなしていたとなると、これは大変な重労働を課していたものだ、と痛感した。田植え日和の好日に、一日の休息日を入れてのりきる。疲れがピークに達する中、6/1神室山の山開き登山会に引率スタッフとして参加。せがれ曰く、「疲れを癒しに ♨ にでも行くのならわかるが、わざわざ疲れを増長しに行くなんてあり得ない」と。気分爽快なるも、体はガタガタ。
【 遠藤 敏信 】

● 14日、川崎市の「もも保育園」に出向きました。10数年前から新庄の米 (無農薬米5分搗き)を園児の給食に利用していただいています。毎年、園の「冬まつり」に餅つき・芋煮会で応援参加しています。今回は、保広さんがお米の出来るまでの栽培について、あい子さんが食の安全性と大切さついての話をし、私が園の厨房スタッフとともにミズ汁を作り、笹巻づくりを指南するというものでした。嬉しいことに、総勢60人を超す参加があり、有意義なひと時を過ごしたと思います。お互いの興味と関心がより深まるといいなぁ、と思いつつ、15日の最終新幹線で帰省しました。     
【 遠藤 信子 】




新庄発 … 短信集  皐月

2014年5月15日
文責 : 遠藤 敏信
●麓(ふもと)の新緑が峰をかけ登り、杢蔵の頂に達した。残雪と若葉のコントラストがとても美しい。
 去年の暮れに検診を受け、正月過ぎにその結果が届いた。不整脈(心房細動)要治療と書かれていた。脈が不規則だけなのかと思っていたらそう簡単なものではないらしい。心臓が規則正しく動かないと血栓(血のかたまり)ができやすく、それが血管に詰まるとその場所によって脳梗塞や心筋梗塞になったりする。特にアルコールは心臓にも、服用している薬にも悪い影響を与えるので控えるように、と強く言われた。今までと同じ生活が出来ているのに、酒を飲めないのはつらい。そこで自分に都合のよい解釈をして百薬の長としてたしなんでいる。
【 三原 茂夫 】

●この春は近年になく好天候に恵まれ、田起こし作業がスムーズに進んだ。代掻き作業半ばの13日、朝5時ごろ田の水回りを見に行こうと車に向かう。「ん?」家の前に止めていたはずの軽トラがないではないか。いつもキーはつけっ放しで停めているのだが。
仕方なく、新庄警察署に盗難届を出す。管理責任を大いに説教される。
 11時を回ったころ電話が着た。新庄から20数キロ、2つ離れた町の林の中に乗り捨てられているという。午後から尾花沢警察署に行く。加害者と比較するためと、被害者(私)の右手の指紋と口の中からDNA採取調査に協力してくれという。軽トラを見つけてもらったので、いやとも言えず承諾。でもデータベースに載ると思うとあまりいい気分ではない。ともあれ、軽トラが見つかりホットしている。百姓にとって欠かせない存在(足)なのだから。
【 今田 多一 】

●この季節、毎年同じようなことを感じながら、田植えに向かい準備作業をしている。木々の若葉が萌えて、日ごと大きくなる。山の残雪がだんだん小さくなり、淡い緑が膨らみを増してゆく。“山が嗤う(わらう)”というのだそうだ。いい季節です。
 さて、農家は辺りの変化を日々感じつつ、年間で一番忙しい時期にある、と言ってもよい。毎朝、田んぼ1枚1枚の水加減を調整しつつ、草刈りや代掻き作業に余念がない。ワラが浮かないよう気をつけて、田んぼをいかに均平にするか、この按配が難しい。
 私の師、元高校の国語教師“大滝十二郎”の生きた証を丹念に辿った「大滝十二郎 … 生涯とその時代 という評伝が刊行された。65歳で没し、今年5月19日が17回忌。
 人に優しく、反骨の人。笹さんにせよ、今田君にせよ、関わって、慕う人は数知れない。
 それにしても、国民の多くが望まぬことを画策する時の首相・安倍さんてぇのは狂気じみてると思う。周りに止める人間がいないということが恐ろしい。
【 遠藤 敏信 】


お知らせ と お ね が い
農縁米は、消費税アップに伴う値上げは致しません。
しかし、4月Ⅰ日よりクロネコ便の宅配運賃値上げを通告・請求されています。
  したがって、6月の発送分より 運賃(宅配料)値上がり分を止むを得ず、
会員の皆さんにご負担をお願いすることになりますことをご了承ください。