新庄発 … 短信集 … 文 月

2023年7月15日
文責 : 遠藤 敏信


●集落から出ている市会議員の出陣式や開票発表会にも参加したことのない私に、9月の市長選に出馬を予定している候補者の演説会があるからと、村の公民館に集まってくれと誘いがあった。
 現市長と、県議を辞職して立つ人、商工会議所が推薦する女性が立候補を表明している。私にまで電話が来るということは3人が接戦になる三つ巴の様相になると読んでいるのだろう。
 私に電話をくれたのはコメの生産調整でWCS用イネ(飼料米)を頼んでいる方であり、義理もあり行くと返事をする。高規格道路周辺への”道の駅“設置が大きな争点であるという。
 今、農業・農村は大きく衰退のど真ん中。農政がいくら国政が規定するとは言え、地方から地域農業のビジョンを語る市長が出てこないものか!
 【 今田 多一 】

●早いものであと一月でお盆(月遅れ)となる。今年は梅雨空が長続きしそうである。
 田植えが終わってウルイの定植が終わったら風邪をひいてしまった。夏風邪をひくのはおバカとの諺があるがバカの上をゆき、こじらせてしまい20日以上も伏してしまった。ようやく回復したものの、無農薬田は時すでに遅し、除草作業が全くできなかった為に雑草が繁茂し、部分的にイネが消えている有様。このままでは収穫が見込めない為、センセイ方の言葉を借りれば苦渋の選択で除草剤を撒く事となった。
 今迄続けてきた無農薬栽培が途切れてしまった事は非常に残念であり、利用してくださっている皆様には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
【 笹 輝美 】

●〇去年の暮れから親しくしていた人が次々と亡くなる。コロナ禍の中、面会にも行けず葬式の場が最後の別れになった。改めて自分にも残された時間が多くないことを自覚する。
 考えてみれば、山へ登る、本を読む、旅に出る、酒を飲みながら語り合う、それらを通しての風景や人との出会いはすべて一期一会なのである。
 〇私の家には7,8年前に餓死寸前に迷い込んできた猫がいる。年齢は不詳、なんとなく老いが目立つようになってきた。前にいた猫がエイズにかかり辛い別れをしたばかりなので、飼う気がなかったのに追いだすわけにもいかず、今日まで私の相手をしてくれている。猫のしぐさを見ていると飽きることがない。自分の手をなめてから顔をこする。寒い時はこれ以上丸く出来ないほど丸くなる。暖かくなれば手足を思いきり伸ばして寝ている。この姿を見て、ニンマリしない人はいないだろう。何の心配もなく人間様より幸せかもしれないと思う時がある
【 三原 茂夫 】

●6月の短信で塩釜の奇跡 (軌跡)の話を書いたが、当時、新庄のNPOやボランティアの方々と被災地支援に赴いていたことを最近よく思い出す。もう12年も前のことなのだが、あの時強烈に感じた「何かやらねば!」という思いは、今でもつい昨日のようによみがえる。
 15歳になる娘は当時、私の仕事はボランティアだと思っていたらしい((笑))。
 ボランティアや地域づくり活動において、やるかやらないかは個人の自由だができない理由として何を上げようとも、「やらないほうがまし」という考えに行きついたり、時に「偽善だ、売名行為だ」とたたく人も現れるのはとても残念なことだ。人それぞれスキルの違いや自分を取り巻く環境・事情が異なるので、皆が同じように行動できないのは当たり前だが、参加の仕方も多種多様だ。自分の身の丈に合ったアクションの形がきっとあるはず。
 ボランティアの意味は無償の労働力とかただ働きという意味ではない。ラテン語の「自由意志(湧き上がる意思)」が語源と言われている。私は今も「やらない後悔よりもやったことへの反省」を選びたいと思っている。
【 工藤  恵子 】

●畑の草が勢いづいている。中耕・培土を施したいが、このところの雨で入ることができない。
 14日今年初めてセミの声を聴いた。暑い夏、汗をかくことが、私は好きだ。

【 遠藤 信子 】

●7月は春からの疲れがドッと来る。以前も書いたと思うが、有機栽培田の中耕除草、水の入排水をよくするための溝切り作業、イネの稔りを促すための穂肥散布など脚に負担のかかる作業が続いた。 若いころサッカーをやり、つい近年までかなりの頻度で山登り(登山道の刈り払い整備)などで脚力・体力には自信があった。が、ムリがたたったのか膝に痛みを覚え、6年前と3年前、膝の痛みを緩和するための手術をした。「高位脛骨骨切り術」というもので、脛に切り込みを入れて、くさびを打ち込みO脚気味の脚を約5度矯正、Ⅹ気味にするというもの(両膝)。
 以来、ムリを避けて過してきたが、昨年、不測の事態が発生。ために現役復帰となったものだが、動く限り足を使うわけだから負荷がかからぬわけがない。常に覚える痛み。残念だがいつまでもつか、ではなく、真面目にエンディングを考えなければならない、と思う。
【 遠藤 敏信 】

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トンボの抜け殻