2020年10月16日
文責 : 遠藤 敏信
新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。この状況下、皆さん、ごきげんいかがですか。
これまで、”農縁“に集う会員の皆様方と生産者が一体となって首都圏での「収穫感謝祭)を行ない、交流を図ってきました。しかし、今般、諸般の事情を考慮し、お互いの健康面を最重要視し、今年度の収穫感謝祭は例年通りの形のままでは開催を見送りたいと考えています。どうか、ご容赦ください。 新庄生産者一同
●この秋の収穫作業は、田も固く農機のトラブルもなく順調に進んだ。この年齢になると、稲刈りを終えることで特にホッとする。3~4年前、私の2か所の圃場でU字溝からの漏水で田面の一部が軟らかくなり、コンバインの走行が思うようにいかず、方向転換をする場所に稲杭を敷いたりして難儀したことが頭にある。そのため、排水を促すため7月のはじめ、溝切り本数を多く手掛けてきた。
JAの米の仮渡し金がコロナ禍の中、20万トンの在庫があるから、と低く抑えられた。全集連も他の業者も右ならえ、である。それらの中間マージンはそのままで、いつもわりを食うのは農民だけであるのは、昔からだ。
皆様方の応援は、やはり励みである。
【 今田 多一 】
●9月は暑い日が続いたが10月に入ると朝にはストーブをつける日もあった。
黄金色の稲穂が一面に広がる田んぼも、刈り取りが終ると急にさびしい風景に代わる、とは健康のため毎日4km以上も散歩をし続けている友人の言葉だ。私もそう思う。稲刈り中は落ち着いて本を読む時間がとれなかったが、これから春まで読みたい本を読める幸せな日々だ。
読書の秋に紹介したい本がある。「言葉の贈り物」若松英輔・亜紀書房/1500
新書サイズで150ページほどの小さな本だが、中身の濃い24話が収められているエッセイ集だ。若松さんはNHK「100分で名著」に、内村鑑三、神谷美代子、石牟礼道子の時に講師として出演している。生きることに対して、まじめに誠実に向き合い、求道者のような印象を受けた人だ。ぜひ手に取って読んでもらいたい。
【 三原 茂夫 】
●新庄発・短信集は農縁の生産者と消費者をつなぐ媒体としてとても有効だと思う。どれくらい続いているのか、という問いがありました。手元に2003年の「イバラトミヨ」(当時のタイトル ー 絶滅危惧種の淡水魚・通称ハリザッコの異名を持つ)があり、農縁だより・イバラトミヨ28号と記されていて、短信集は別刷りで付されていた。
このことから推察すると、2003年分の 4+(12× 17)+10 = 208となる。
長いマンネリだと思う、とともに、よく続いているなと、あきれてしまう。いつまで続くかわからない。これからもよろしくおつき合いください。
【 編 者 】
●13日コンバインでの稲の刈り取りを終え、14日、およそ1ヶ月間天日干しにした杭掛け稲の脱穀作業を行なった。多くの方が今年はイモチ病にやられたと嘆くが、わがやの場合コナギなどの雑草がまん延して収穫に影響した。特に20年以上無農薬・無化学肥料栽培を続けてきた田んぼ(かつて、ア・シード・ジャパンに集う若者たちが大挙して草取りに入った圃場)は有機栽培仕様で取り組み、手押し除草や手取り除草を行なったものの、余りの増殖に手を焼いた。(7月号短信)時間のすべてを草取りに費やすことはとてもできない、という判断の下、7月18日、広葉雑草用の除草剤を使ってしまった。これで、つや姫の無農薬米は消えた。涙がこぼれた。
ある方は、これは「一般米と同じだ」と断じたそうだが、果たしてそうか?言い訳ではなく、思う。動機が違う。肥料はすべて有機、殺虫・殺菌剤は不使用。ために、カメムシの食害の斑点米を除くための選別作業もしなければならない。これが農薬バンバンのもの以下の価値しかないなどということはない。私はこれを、今まで無農薬米を愛顧して下さった方たちに、説明し、ご理解をいただいたならば、低農薬米価格でお届けしたいと思っています。
今、蕎麦の実をビニールハウスの中に広げて天日干しにしている。刈り取りが例年より10日以上も早い若刈りのため、青い実がかなりの割合で見える。乾燥後、製粉化、そばにし茹でた場合、ゆで汁が緑色になる。そばはというと歩留まりは完熟に劣るが、すこぶる風味がよく香りもよいものになる筈だ。手打ちそば作りは人と人を笑顔でつなぐ。新そばを打つ、楽しみだ。
【 遠藤 敏信 】
裏の水路脇にアケビが熟れていた。 |
大手幼稚園・さつまいも堀り(10/16)日本学術会議推薦で政府により、任命を拒否された芦名定道氏(京大教授)はここの出身。深い縁(ゆかり)がある。 |
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