● 農家は収入から経費を引くと手元に残るのはごくわずか…肥料代、ガソリンや軽油の燃料代や電気代、繁忙期に人を頼めば人件費もかかり、消費者に届けるにも運送代がかかり、表示のためのシール作成や印刷にかかる外注費、袋代なども経費として負担しています。これらの価格は年々上がる一方で、この先も下がる目途が立ちません。
ネットワーク農縁設立から30年がたち、消費者の皆さんに在来作物の栽培や有機農業、遺伝子組み換え作物反対の運動に興味を持ってもらい、手に取ってもらえるように…と、できる限り値上げをせずやってきました。消費者の方々との繋がりを最優先したいとの想いからですが、いまや農縁米の価格は世の中の慣行米よりも安く、令和の米不足の状況下では、理念や活動への理解は置き去りに、単に安い有機米がネットで購入できる!と思った方からの注文も見られるようになりました。「本当に無農薬栽培か?訳アリでは?」と、その信頼性を問う心配の声も上がっているようです。この、『価格と価値のねじれ』をどうにかしなければ…と感じているところです。
さて、農家の担い手不足は深刻です。自分の子供に継いでほしいといえないのは切ない。次の世代が誇りをもって農業を続けていけるよう、希望を見いだせるようにすることもネットワーク農縁の重要な課題の一つです。適正な価格での販売も進めていかなければ、この先、確実にきえてしまうという危機感をお察しいただきたいと思います。苦渋の選択ではありますが、9月以降の新米からは新しい価格を提示させていただくことになりそうです。慎重に検討した上で、8月頃には新価格(送料負担の見直しも含む)を具体的にお知らせしたいと考えております。どうぞご理解いただけますようお願い申し上げます。
ネットワーク農縁新庄事務局【 工藤 恵子 】
● この参議院選で、米不足を受けて「減反政策を見直す」と言う。今さら言われても私の場合、大豆とエン麦を毎年交互に減反作付けしているが、もし田んぼに戻せと言われても畦畔を取り払い、何十年も畑として使ってきたものをそう簡単には田んぼに戻せない。ユンボなどの、大型重機を入れ整地し直さなければならないのだ。
そしてメディアへの出番の多い小泉進次郎は農協批判。農協改革と称し、農協の株式会社化を言い始めている。大資本に農協を売り渡せと聞こえる。農協改革ではなく、農協解体を目指しているように見える
【 今田 多一 】
● 「SDGsは大衆のアヘンである」にはじまる斉藤幸平の著書「人新生の資本論」は
60万部に達しようとしている。私の身近なところで、読んで感動したという声は、5人をこえている。読みっぱなしでは、もったいないので、若い方々に「リーデングス・斉藤幸平」という読書会を提案したい。
1867年(今から158年前)に、マルクスが「資本論」を著し、その中で資本主義が行き詰まる原因として4つをあげている。
① 人々が許容できないほどに、経済格差が広がる。
② 地球環境が破壊される。
③ 少子化が止まらない。
④ どうでもいいような仕事が増える。
100年前も200年前も資本主義の本質は変わらない。「資本という化け物が口から赤い血を滴らせながら、労働者・農民を食い散らかしている」
いきなり読書会というよりは、矢野コーヒー(米仙人)を飲みながらのおしゃべり会をしてはどうだろうか。映像はたくさんある。
〇斉藤幸平と坂本龍一 〇落合陽一とオードリータン 〇エンデの遺言とお金の話 等。
のんびり、ゆっくり、気長にやりましょう。
【 佐藤 恵一 】
● 前年2024年7月25日に豪雨災害があり、田んぼが埋まり、田んぼが流されたりした。国が何とかしてくれる、来年の春には回復しているだろうと思ったが、さすがに生産者ひとりの山奥にはなかなか工事が来なかった。ひとりの声はかぼそくて非効率の農地はあとまわし、妥当な選択肢だし優先順位は低い。大きなインフラは工事をしてくれるが、段々田んぼの個人的な工事はもちろん自分達で田植えシーズンが始まりなかなか同時進行とは行かなかった。田んぼは誰か専門業者が作り、、農家は使うだけ、そんな人もいるだろうが自分の理想は自分で作らなければならない。水の流れ水のたまり調整していくものだから、田植えまでの助走はすごくかかる。
実は農家は土木作業がメインだと思う。水が来た喜び、水が満ちる喜び、それを一番伝えたい。そしてお金もかかる。出費は燃料代だけではない。今この国は、山から広葉樹をなくし中山間地の田んぼを非効率だと放棄させてる。広葉樹特にブナは水を貯める水田そのものがダムの機能を果たす。山や田んぼは川をせき止めないダムなんだよ。地域の古老がブナを切り、護岸をコンクリートで固めたから洪水が起こった、そう意気込んで語っていた。里を守るのは里山だったり、自分が稲作をしている中山間地の田んぼだと思っている。効率が優先され、誰もいなくなった全員農家みたいな地域から農家はいなくなった。無農薬・無化学肥料・天日干しをそんな農業をやりながら効率化お金儲けばかりが全てじゃない、気候変動、洪水から暮らしを守る農業・林業、たくさん仲間を集めて学んで実績して共有して、またこの一年やっていきます。是非遊びにきてください。
【 矢野 雄彦 】
● 先日、初めて少し遠出をして温泉・観光地を巡りました。題して「兄妹会」、3組6人の行き当たりばったりの小旅行、なかなかにいいものだと思いました。が、帰ってみると、畑の畝間には草が目立ち始め、ブルーベリー摘みも忙しくなってきています。 【 遠藤 信子 】
● 「マナグ メネェ。ミミハ キケネェ。アシハ モツレ、ツマヅキコロブ。チョット ウゴグド、ムネァ、トカトカスル」。そんなことをこのところ実感することしきり、なのです。カタカナ語の意味、眼が遠くなった。耳も遠くなった。足も弱り、躓き転ぶ。少し動くと胸がトカトカする。
この度の参院選挙、与党の過半数割れを心待ちにしている自分がいます。
【 遠藤 敏信 】