新庄発 … 短信集 … 霜  月

 2025年11月15日
編 集 : 遠藤 敏信 



―「令和の百姓一揆・やまがた」―11/24  いよいよちかづく

●連日、クマの目撃情報に戦々恐々としている。特に「学校近くや通学路に出没した」という情報には、困り果てている。全生徒が保護者の送迎という対応が求められるからだ。「急に言われても困るよ…」と思いながらも、祖父母や教職員の協力も得ながらなんとかしているものの、そもそもどうしてこんなに多いんだ?と誰にぶつけていいかもわからない気持ちがこみ上げる。
 聞くに、キノコ採りや山に入った人間たちが、食べ物の残りを捨てたりすることで、本来はクマが口にしないはずの食料の味をおぼえてしまって、それを求めて里に下りてくるのだという説もあるそうだ。たしかに、コンビニのごみ箱を漁ったり、秋のお彼岸に備えたお墓の供物などは絶好のねらい目だ。これもまた原因と結果が環になっているのだろう。簡単には解決しない問題だとつくづく感じている。
【 工藤 恵子 】


●発芽玄米  初めて物語 ①

1999年10月にファンケル社によって商品化された発芽玄米は大雨による大洪水が原因で開発されました。昭和28年7月に和歌山県有田川の大洪水で水浸しになった米倉の米をもったいないので捨てないで食べてみた。その結果、体の調子がよくなってきた。長年の持病も治った。これはこの玄米が原因ではないか?これがファンケル社の開発で売られるようになった。
新庄生産者農縁応援者 【 野越 修 】


●家の前から月山と鳥海山の中腹くらいまで雪が来ているのが見える、鉛色の空模様が少し続くと冬まじかと感じるが、秋日和になったりすると、この陽気がもっと続くのではないかと勝手に思いこむ。毎年のことだが冬の準備が遅れたりする。
 テレビでは毎日クマ報道がなされているが、私の集落にも「クマが出没した」と注意を喚起する回覧板が回ってきた。でもその後出没したとは聞かない。
【 今田 多一 】


●7月の短信に書いた「リーディングス・斉藤幸平」の読書会がたくさんの賛同者を得て今月からはじまる。テキストが「人新世の資本論」で第1章から8章まであるので、毎回人変わりで8人の方が報告する。第1章が「気象変動と帝国的生活様式」。資本主義よりも前に地球がなくなるといウ内容 である。参加者の年代は、20代から40代。最年少が20歳で、仕切りをしてくれるのが24歳の女性である。未来のある方々が集ってくれてうれしい限りである。
 のんびり、ゆっくり気長にやりたいものである。
【 佐藤 恵一 】


●わが家の庭のもみじの葉が赤々と色づいてきました。もう少しで雪が近づいてきていると思います。豆の葉がまだ落ちないのですが、作業を早めなければと思っています。
【 吉野 昭男 】


●急に寒さが増してきました。いかがお過ごしですか。今年の新米の味はどうでしたか。
3日ほど前に冬の前兆のアラレが降ってきました。いよいよ冬の段取り作業で忙しくなってくるのです。雪の重みで植木などの枝が折れたりしない様に雪囲いをするのです。この囲いも5か月後には取り外すのです。面倒で大変な仕事ですが、親父からの遺産なので……。
マスク姿が多くみられます。インフルエンザかな。風邪などに注意してくださいネ。
【 高橋 保広 】


●この秋はなかなか作業が進みません。豆類はビニールハウス内で自然乾燥し、手作業で脱粒するのですが、今年はまだ少ししか取り入れていない。雪が来る前に何とかしたいものだと気がせいています。
 先日、実家の母が亡くなった。2月に亡くなった父は優しく、母は厳しい人だった。ともに92歳、仲の良い夫婦だった。
【 遠藤 信子 】


●天気予報に雪マークがみられるようになった。雪の少ない冬を経験すると雪は少ないにこしたことはない、ほどほどがいい、とつくづく思う。
 わが家の百姓規模はそう小さくはない。が、この規模での耕作は今年限りにしようと思う。後継がいなくなり、体力・気力に限界を感じたからだ。
ツレが「私はまだ頑張れる」というので一部は残すが、借地は返還し、自作地も貸しに出そうと手配をしている。この節、借りてくれる方がいるだけマシなのかもしれない。
【 遠藤 敏信 】

木々の落葉が盛んだ


木々の落葉が盛んだ

新庄発 … 短信集 … 神 無 月

 2025年10月16日
編 集 : 遠藤 敏信


●私の村では黄金の稲穂がすっかり消え、稲刈り作業が終わった感がある。この秋の庭先米価が1俵60㎏あたり3万円超えを聞くのは、平成5年の大冷害以来である。
 ここ15年、米価は本当に安すぎた。再生産でき、持続可能な価格はいくら位だといわれても工作規模・生産費の関係があるのでなかなか基準を決めるのはむずかしい。
 でもよく言われているが、耕す人がいなくなるのは村でいればはっきり見える。そして今年のような高米価が続くとは農民の誰も思っていない。
 今月末、アメリカのトランプ大統領が訪日予定。その中でお土産として、米輸入を増やす約束をするのではないかと村では話題になる。
【 今田 多一 】

●今年、稲刈りは苦労しました。雨降り、晴れの日が続かなく、田はぬかるみコンバインが思うように進まず大変。それにぼけてしまったのか停車中のEさんのコンバインにぶっつけてしまって、ごめんなさい。さんざんな秋です。
【 吉野 昭男 】

●今年も新米をお送りできますことに感謝しております。生育途中の7月は雨のない連日の猛暑です。
 あくまで水の調整で育つ水稲が雨のない、水の少ない中で育ち、田んぼは大きくひび割れ、下葉の方から枯れ上がってくるのです。そんな状況を見て今年は大きく減収を見るのかと思いましたが、そんな酷な中でも稲は育ってくれました。どうぞお送りします。届きましたら、心の中でご苦労さん、ありがとさんなァと想ってやってください。自分はいとおしくて抱きしめたい心境なのです。
【 高橋 保広 】

●「さわのはな」を初めて食べた人の感想が寄せられているので以下、紹介します。
 〇 新米が手に入らなくて困っていました。「さわのはな」とう品種は初めて知りましたが炊くとつやつやしてふっ くら炊き上がり食べると甘みがありとってもおいしい玄米でした。玄米と一口と言ってもこんなに違うのかと驚きでした。(町田市・Sさん)
 〇 今朝初めて玄米でいただきました。まず浸水の段階で水が汚れないことに驚き、食べる時にみずみずしいながらもしっかりとした粒感! 本当に玄米で食べる米だなと感動しました。(國立・Aさん)
 〇 私のカフェで酵素玄米ご飯を「さわのはな」で作ってお出ししたところ、全員が皆絶賛されていらっしゃいますよ。非常に美味しいと異口同音に仰いましたね。本当に素晴らしい米だと思います。(国分寺・ジャスミンカフェ)
 〇 「さわのはな」が船に乗りスイスに旅立ちました。とても喜んで、玄米を食べるのを楽しみにされていました。(スイス在住の友人からの依頼だそうです。)  (町田・Tさん)
【 佐藤 恵一 】
 
●14日、稲刈りを終えました。かつてなくコンバイン作業が難渋したこの秋でした。1枚の田んぼでも水尻部はひび割れが入っている反面、水口部は田面が軟弱でぐちゃぐちゃなのでした。そのため機械がかわいそうなくらい泥だらけになり、往生することたびたびでした。
刈り取りを終えると、籾摺り作業を後回しにしてとりあえず温泉にでも浸かりに行くのですが、今年は注文が殺到しているのに、斑点米を除去するための色彩選別機にかける作業をしなければなりません。もう少し待ってくださいね。
【 遠藤 信子 】

●今年の稲刈りは雨に悩まされた。7月の反動が来たのかと思った。ともあれ刈り取りだけは終えた。あとは籾摺り、着色米の除去作業を残すだけだ。慌てることはない、といえども発送依頼がたまっている。
 14日夜、テレビでサッカー中継を観た。ブラジルとの親善試合だ。結果、3:2で大逆転勝ち。対ブラジル戦初勝利。この勢いを保って向上してほしい。わが家はサッカー一家だ。
【 遠藤 敏信 】 

 難渋した今年の稲刈り