新庄発  短信集 … 皐月



2016年 5月15日
文責 : 遠藤 敏信


    災害列島日本を再認識させられた熊本地震は発生してから1か月にもなるのに、余震が収まりそうにない。テレビで熊本城の石垣がくずれるのを見る。西南の役で西郷軍の猛攻にも耐え、難攻不落を誇った名城も今回の地震には勝てなかった。
 緊急事態条項を憲法に入れるか問題になっている折に、「いいタイミングで地震が来てくれた」と発言し、世のひんしゅくをかった政治家がいたが、私も別な意味で似たようなことを考えていた。この地震で原発の一部がこわれてくれたらなぁ、と。そうすれば、いくら何でも口を開けば世界一きびしい基準をクリアしているからと、くり返すだけの政府や電力会社も考え直すのではないかと。そして何より、国民がこのような地震災害をくり返す日本に原発は絶対無理だと強く思う様になるのではないかと。

 5日、今年初めてヘビを見つける。一瞬ドキッとしたが、今年もいい仕事(ネズミを捕ること)をしてくれと声をかける。                            【 三原 茂夫 】

    初物を食べると75日?長生きするとか言うが、露地もので春一番のヒロッコ(あさつき)、福立菜など、そして、わらび、孟宗だけを近所から頂いた。うれしい。やはり、この時期の旬の物はうまい
この春は、晴れの日が長く続かず田んぼがなかなか乾かず、無理をして田起こしをした所もある。10日、一斉通水が始まると一気に代掻きである。今その真っ最中である。
【 今田 多一 】

    熊本地震から1か月被災された方々へ心からお見舞い申し上げます、熊本も農業が基幹産業で、この地震での被災農家もたいへん多いようです、農業用の施設や農地の被害が甚大で今年の作付けができない地域もあるようです、農業を諦めないよう、行政が再建の道筋を付けていただきたい。         【 星川 公見 】

    今年のゴールデンウィークは雨が続き畑の作業ができず、田んぼに土壌改良材や肥料の散布もできず、世の中と同じ連休となってしまった。為に天候が回復した今、尻に火が着いたような忙しさになってしまった。天気相手の仕事は思い通りには運ばない。桜も梅も桃も一緒に咲いた後は次々と草木が花開き、この地に住む幸を感じる季節である。が、地方は地方創生の掛け声に踊らされているだけで困窮と疲弊の一途を辿るばかりで、戦前の農村経済更生運動の再現に思えてならない。
地方の自己責任に帰す手法は為政者の自己責任をボカし、目くらます為のものでしかない。報道の自由度世界72位の記事を見ながら、そんなことを考えていたら、カミさんの「仕事を始めるよ」の声がした。忙しい。      【 笹 輝美 】

    6月4日、川崎の「もも保育園」に“お米の話”を兼ねて“笹巻き作り”の指南に伺います。今年で3回目となります。笹の葉には抗菌効果もあって、保存性もよいのです。近年は田舎でも作り手が少なくなってきていますが、菓子類のあまりなかった時代、小腹を満たしてくれた初夏の山形の伝統食なのです。【 遠藤 信子 】

    この春、雪どけは早かった。その割には田んぼの乾きがとても悪い。雨の日が多かったせいで、圃場が軟弱なため田起こしは難儀した。今、みんな田植えに向かって代掻き作業で大わらわだ。アレもコレもで、忙しい。「けど心を亡くしてはいけないヨ」とは昔、娘が言った言葉で妙に耳に残っているから不思議だ。
【 遠藤 】
 

新庄発 … 短信集  卯 月



2016年4月15日
文責 : 遠藤 敏信

季節の動きがいつになく、早い梅の花が、白く咲いた。ももの花も
咲いている。最上公園の堀端の桜はというと、膨らんだつぼみが割れ
淡いピンクがのぞいている。もうすぐ開くだろう。 … 春が来た。
 
   ちょっとこの前まで、白鳥が田んぼで落ち穂をついばみ、北へ帰る準備をしていたが、いつの間にか姿が消えた。新庄の桜はもう少しですが、農作業が本格化してきている。私はこの18日に種まきの予定だ。田植えが終わる5月下旬まで、育苗管理・耕うん・代掻き・田植えと一気に忙しくなる。     【 今田 多一 】

  ・ この前まで真っ白だった月山や鳥海山に雪どけの黒い山肌が見えるようになってきた。
・ 農作業が始まる春はイヤだなあ。こたつに入ったり、朝からお茶を飲みながらテレビを見たり本を読んだりできた冬が大好きだ。
   ・ 育苗箱に土入れをする。去年まで息子がやっていた仕事の方が楽に見えたので今年は交代してみた。最初の内は感じなかったが、だんだん背中・腰・肩と痛みの範囲が拡がってきた。自分から言った手前、変わってくれとは意地でも言えぬ。平気な顔をして終わるまで続けた。結果、回復するまで一週間はかかりそうだ。                          【 三原 茂夫 】

  稲を栽培する過程にたねもみの芽出しの作業がある、とても大事な作業で芽を揃えないと苗が不ぞろいになり良い苗が出来ないからだ乾いたもみはふつう約15%の水分を含んでいる、(お米も同じ)たねもみを温湯消毒(60℃のお湯に10分間浸す)した後水に浸す、水は最初もみがらに吸われ次に玄米に吸われる、胚が水分の吸収が早く発芽活動を始める。たねもみの給水速度は水温(一日の平均水温)によって異なり30℃が最っとも早く給水し、約35時間で発芽に必要な量を吸水する、玄米でテストしてみるとやはり30℃の水で35時間程で発芽が始まった(さわのはな)お米の品種によって発芽の早さが異なり、さわのはなは発芽の早い品種です。
 実際の私達の芽出しは温湯消毒後常温の水に半月ほど浸し30℃の湯又はスチームで発芽します、お米の品種や、年によって発芽時間が異なります。  
                            4/13 【 星川 公見 】
   14日、屋敷内の梅の花が、一輪咲いた。 そして、こぶしもカタクリも咲き始めた。世は花見の季節であるが、百姓にとっては猫の手もワン公の手足も借りたい繁忙の日々の始まりなのだ。
 先日、TPPについての講演会があり、参加した。講師の田代洋一先生は、農業のみならず6年後あるいは16年後、市民生活すべてに大きな影響が出る事を強調した。特に、LSD条項に歯止めがない事を危機的に捉えておられるようであった。懇親会に入ってからISD条項に関して伺った事だが、同時に先生はこうも言われた。「私たちは国内への影響ばかりを心配しているが、日本の多国籍企業が他国に対し同条項を行使すれば、その国の市民生活に影響が出る。自分たちのことばかりを考えてはいけない。」と。低賃金労働力と富(利益)求めて世界中をハイカイするグローバル企業にとって、一つの国の民衆がその経済活動によってどんなに苦しくなろうとそんな事は知った事ではない。儲かればよいのである。それが本音であろう。故に、何が何でもTPPなのであろう。私達にはそうとしか映らない。
【 笹 輝美 】
   ちっちゃい農産加工所を開いて2年が経ちました。製造ジャンルは菓子類で申請。
原材料の主なものは、米粉(さわのはな玄米粉、つや姫白米粉)と豆類(あおばた豆、秘伝豆、黒五葉豆、くるみ豆))そして各種野菜類(ほうれん草・ニンジン・パプリカ・青しそ・さつまいも・青苧・ブルーベリー・食用ほおずきなど)で、乾燥した後、粗挽きや粉末化して加工することで、パウンドケーキ・ラスク・玄米まめクッキーなどに変わります。冬の間は、工房に入り浸りの日が続きましたが、いよいよ農作業の季節到来。「種まきからハンドメード」。もっとも基本となる原材料作りが始まります。忙しくなるなぁ。             【 遠藤 信子 】

   うかつにもこの春初めてその存在を知って、感銘を受けた。その地位に見合わず、非常に慎ましやかな生活を送っていることから「世界一貧しい大統領」として知られていた、という元ウルグアイ大統領ホセ・ムヒカさんのことだ。貧しい農家に生まれ、国を解放するためにゲリラ活動に加わり逮捕・投獄、長く収監された経歴を持つ、という。「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく、もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ。」と温顔が語る。そして、私たちに問う。「日本人はほんとうに幸せですか?」と。        【 遠藤 敏信 】





新庄発 … 短信集  弥生



2016年3月15日
                              文責 : 遠藤 敏信
  
春めきが急ぎ足でやってきた おだやかであれ と願う   

   東日本大震災から5年を前に通ることが出来るようになった国道6号線を仙台から小名浜まで友人と行く。福島第1原発や帰還困難区域を自分の目で見たかったのだ。一般の車は少なく、工事や警察の車両が目立った。友人が「人のいない町って死の町だなぁ…。」とポツリつぶやいた。
 13日、かた雪になり田んぼの上を歩く。朝日にかた雪の表面がダイヤモンドのようにキラキラ輝いている。都会の人が見たら、その美しさに声をあげ、驚くことだろう。                          【 三原 茂夫 】

   3/5、仙台で開催された「第⒒回 GMOフリーゾーン全国交流集会 in みやぎ」に農縁生産者3名で参加した。主催事務局が用意した椅子が足りなくなり、立ち見の人も出るほど多くの参加者があった。やはり、TPPによりGM食品・GM作物が押し寄せ、食の安全性と貧困・飢えを増幅させるという危機感に満ちた協定であることに不安を抱いているからだろうと、思う。
 受付でいただいたパンフの表紙にはこう書いてあった。
1.今日から食べ物を考える。(地産地消)
2.良い種と良い農家を応援する。
3.買い物の仕方を考える。
4.食品の表示に関心を持つ。
5.安心な食べものを求めて声を上げる。
まず、身近な所から考え、行動しようという提案がなされていた。 【 今田 多一 】

   「TPP反対」長い目で見て食料の自給は守っていくべきだ!!
                             【 星川 公見 】

   3月に入り若葉の頃を先取りしたような穏やかな日が続いている。雪どけはドンドン進み、何となく気ぜわしささえ感じる。天候に一喜一憂するのは百姓の宿命(さだめ)、心配してもはじまらないが、この暖冬の反動がいつどんな形で現れるのか?気になるところだ。
 そして気になるのは、一向に全容を明らかにしないTPP。40年の稼働限界をなし崩しにする原子力規制委。そして次々と再稼働が進められている。事故など何もなかったかのように … 。また、集団的自衛権は全面容認とのこと。破壊防止法、共謀罪、日本版CIA(特高警察)と揃えば、ファシスト政治の道具が揃うことになる。そして戦前と違いそれを選択するのは選挙民なのだから、いかなる結末になろうともそれは有権者の責任となる。とり越し苦労で済めばよいのだが。
【 笹 輝美 】

●  先日、山形県の女性農業者生活改善研究グループ連絡協議会の年次総会があった。 終了後、研修1.東北農政局の方の「農林分野におけるTPP対策について」の話があり、「努力が報われる農林水産業の実現に向けて、ことを進めていきたい。」と国の都合を語ったが、「ホントかな?」という思いが胸の中に重いカタマリとして残った。一方、研修⒉県南米沢を中心に活動されているKさん(NPO法人・食育ママ)による食育に関する事例紹介はスーッと体に入った。「子供たちには地元の安全なものをおいしく食べる習慣を身に着けさせたい。」と地産地消の大切さを熱く語っていただいた。国も食育の大切さを説く。が、このこととTPPは全く真逆のことではないかしら、と思ったものである。         【 遠藤 信子 】

   13日、急に思い立ち、軽トラックのタイヤを雪道用から交換し、ツレと気仙沼に出かけてきました。5年前の大震災後の4月初め、最初に炊き出しに出向いた地です。その年の暮れ24日、仮設の復興市場オープンの際にも手伝いに伺った所でもあります。あれから、5年。港の幹線道路や海鮮市場等は新地に建て変えられ、賑わいを取り戻しているようでした。一方、プレハブ仕様の仮設商店街は、というと、多くが店を閉めた状態で、人通りもなく閑散としていました。今年10月に取り払われることが決まっているそうです。コロッケなど揚げ物屋さんのSさんは再開発地の新しい雑居ビルに入るとのことでしたが、喫茶とフカヒレラーメン店を営むTさんは「この年で新たにお金を借りることはネェ…」と身を引くつもり、とのこと。
短い滞在の中、さまざまな思いが去来した1日でした。 【 遠藤 敏信 】

雪どけが急速に進む


新庄発 短 信 集 … 如 月




2016年2月15日

文責 : 遠藤 敏信


   12日久しぶりに晴れたので山スキーで近くの山を散策してくる。遠くの月山や鳥海山はもとより、近くの杢蔵や神室山も真っ白に見える。最近雪原に残っている動物の足跡がタヌキを除いて極端に減っている。半日歩いたのに山鳥は姿どころか足跡すら見つけられなかった。野ウサギも昔から見れば3分の1といったところか。私の住んでいる地域では、狩猟する人がいなくなって10年になろうとしているのに、何故増えないのだろうか。不思議だ。            【三原 茂夫】

   ここのところ雪もゆるみ、やはりこの冬の山場も越えたなぁーと感じさせる日々が多くなった。雪は、1/17から1週間降り続け、一時積雪は1mを超えたが、今の積雪は88cmと山形気象台が発表している。やはりこの5年間と比べると楽な冬だった。

 私には女優・吉永小百合が「戦後70年がこれから先もずっと続いて欲しい」と願い、俳優・故菅原文太は「戦争をしないことと国民を飢えさせないことが国政の一番の役割だ」と喝破したのに、安倍内閣の支持率が世論調査で51%と高いのが、不思議でならない。                    【 今田 多一 】

   時にドカ雪があったものの、近年にない少雪でビニールハウスの中で楽な毎日を過ごしている。
 先日、TPPの学習会があり、農縁のメンバー7人と一緒に参加した。当日は、韓国・マレーシア・ニュージーランドからのゲストがパネラーとして参加して、それぞれの国の実情を話してくれた。
 そこで改めて強く感じたのは、誰の為の、何の為の協定なのか、という事である。
日本のメディヤは、協定が発効すれば肉や食料品がいくらか安くなる、とかばかりで、本質の部分を全く報道しない。一国の法をも超えて相手国の要求に従わざるを得ないような協定を結ぶのは外交の敗北であり、このような協定は批准すべきではない。原発も次々と再稼働が進められているが、もし再事故が起きた場合は進めてきた人達が税金や電気料を値上げする事なく自己責任ですべて処理すべきである。そして、後を絶たないお嬢さん・お坊ちゃん議員の不祥事、暴言・失言。発言を撤回したからヨシではない筈だ。辞任したからヨシではない筈だ。
♪♪「人生で 大事なことは タイミングとC調と無責任 とかーくこの世は無責任 コツコツやる奴っあ ごくろうさん」 ビニールハウスの中で聞いたクレイジーキャッツの歌そのものだ。                  【 笹 輝美 】

   2月20日、川崎市の“もも保育園” に手前味噌作りの指南にうかがいます。昨年に続いての開催で、園の行事として恒例化したのでしょうか。
 23日は大豆畑トラストの「全国交流集会」があります。様々な忙しさを抱える中で、それまで留まるべきか、いま悩んでいます。        【 遠藤 信子 】

   1月の短信集では新庄での雪の少なさを心配、懸念する記事が多くありました。あの頃の積雪は50cmにも満たない状態でした。しかしその後、心配ご無用とばかりに降り続け、1月20日時点で積雪は130cm。北側の窓は屋根から落ちた雪に埋もれ、台所などは真っ暗。さて、いま雪はすくんで80cmほど(2/14.累計積雪451cm)。これで収まればらくな冬、となります。    【 遠藤 敏信 】
 
市道の幅出し排雪作業