新庄発 … 短信集 … 文 月

2022年7月15日
文責 : 遠藤 敏信


7/3(日)、早朝から村総出の草刈り作業があった。3班に分けて基幹用排水路周辺の一斉清掃作業である。
 私が担当したのはため池周辺の草刈りであった。昨年までは農地・水・環境保全事業の役員が作業に当たっていたが、皆、寄る年波で今年から村総出での作業となった。ため池は大きな堤防になっていて、法面が急で草も大きく伸びている。加えて足場も悪く、大変やりづらく危険な草刈りであった。作業を終え、一服の缶ジュースが身に沁みた。あと何年この作業に携わることが出来るのだろうか、という話になった。
【 今田 多一 】

 〇テレビを見ていたら安倍首相が撃たれて死亡したということが報道されていた。現場近くの献花台に向かって長い行列が続き、中には泣きながら手を合わせる人がいるのを見て、こんなに慕われていたのかと驚いた どういう訳か私は最初から最後まで好きになれなかった。鼻持ちならないというか、国民のためというより自分がやりたいことを優先する姿勢に、国を危険にさらす存在だと思っていた。外交だって私には国の金を使っての豪華版世界旅行をしているとしか映らなかった。
 安倍一強と言われ、得意の絶頂期には顔を見るのもイヤになりチャンネルをかえたものだ。あれだけ長く首相の座にいたにも関わらず、その影響力を保つために派閥の長になり発言し続けた。取り巻きの議員たちは安倍氏の遺志を継いでゆくと語り、それは何かに憑かれたような異様な光景に見えた。
 〇それにしても、日本人はどうしてこんなにも自民党が好きなんだろうか。
【 三原 茂夫 】

 過去に例のない早い梅雨明けとその後の猛暑、そんな中田んぼに入り腰を曲げ、地球の表面をコチョコチョやり続ける事10日間、見かねたわが家のプーチンも4日間手伝ってくれたが、後が怖い。そんなこんなで今年も何とか草取りを終すことが出来たが来年はどうか?心配になってくる。
 友人の細君が昭和初頭に開拓した集落の一人のお婆さんのヘルパーとして働いている。その婆さんは自分の歩んできた昔の事をよく話してくれるという。その中で技術指導で村に来た人が「百姓は人に非ず」といった言葉が「口惜しくて今も忘れられない」と語ってくれたことが「胸に突き刺さった」と話していた。
 又、地域起こしの仕掛け人として精力的に活動してこられたY先生曰く「経済界・役人・政治家等の農業農民を見る目は、考古学で古代の遺跡を見る目と変わらない」 と憤慨していたが、「今も昔も変わらないんだな」と改めて思ってしまった。
 端的に言えば、百姓・農業とは無知無能な人間のやるもので、重労働も貧しいのも当然である、と。そんな連中に百姓のかたわら物書きとしての作品の中で裏面からカミついていた佐賀の農民作家・山下惣一さんが亡くなられ、私達としても寂しさは隠しきれない。
 日本人は働きすぎと言われて久しいが、今では「勤勉でなくなった日本人」という言葉が出てきている。私の通っている整体師の先生が「体を触ると百姓の体は変形と傷みですぐわかる」と話している。
 今ここにきて、農業経営体及び就業人口が加速度的に減少している。山下さん流に言えば、それは百姓の責任ではない。
 今日は冬に備え、薪をチェンソーで40cmほどに切断する作業を行った。木を育て自然のサイクルの中で暮らす。 
【 笹 輝美 】

 6月29日、山形県を含む東北南部の梅雨が明けたと報じられた。平年より25日、去年より17日早く、6月中の梅雨明けは昭和26年の観測開始以来初めてだという。
 この一月、2回目の畔草刈り、2回の中耕除草、田んぼの溝きり、穂肥の追肥、と作業が切れ目なく続いたことで足がガタガタだ。もっとも自信のあったものが、もっとも不安を抱える部位になってしまったことにつくづく驚く。少し、休みたい。 
【 遠藤 敏信 】







大豆トラストに中耕を施した 写真は吉野さん

新庄発 … 短信集 … 皐 月


2022年5月15日
 文責 : 遠藤 敏信


●「泣きながら」
○赤ん坊が泣くのは仕事。
  子供や大人が泣くのは仕事ではない。それぞれの事情があるのだ。
  かわいい盛りの子供が親の虐待によって何度泣かされ、殺されるのを目にしたことか。
○ Yくんへ : 病気のため、あっという間に息子に死なれ、幼い孫達のためにと気を張って働いてはいるが、時に何故こんなことにと、鉄人のごときY君も泣きたくなり、涙がひとりでに落ちてくる。( … のではないだろうか)
○ A君へ : 突然息子の病気のため、自身、満身創痍の体にムチうって農作業に追われ、疲れた体を癒すべき晩酌で、「なんで」という気持ちに襲われ、涙がポトリとコップに落ちて、苦い酒になっていないだろうか。
○ ニュースを見れば、理不尽な事ばかり。国を追われ戦火に追われ、多くの人が泣いている。 それを見ていて私も泣いている。
【 三原  茂夫 】

●ゴールデンウィークは雨ばかりでゴールデン農作業日とはならず、特に畑の作業は延び延びとなった。連休が終わるころから今度は初夏を思わせるようなバカ陽気。為に稲の苗は伸び放題。代掻き等の作業が追い付かない状態。老化した苗を植えると活着が遅れ、その後の生育も遅れ、秋までその影響を引きずる事となる。とにかく作業を急がねば。
 青空の下、西方に映える名峰鳥海山はいまだ雪で真っ白。わが家の屋敷の冬の間、除雪で積み上げた雪も5月7まで残っていた。晩生の桜も散りはじめ、季節の移ろいの速さにせかされ続けている。ただただ天候も社会も、穏やかであって欲しいと願うばかり。それにしても50年前、今のような社会になろうとは夢にも考えられなかった。
【 笹 輝美 】

●代掻きの真っ最中である。家の前から見える、中腹から頂上まで雪をまとった霊峰・月山がこの時期ならではの遠景である。
 それとは逆に私の村と隣の村の中間に高速道路の建設が進み、5~6年前から6mくらいの土盛りが完成し、風雪柵の取り付けが行われている。来年が一部開通だというが、隣の村の風景が全く見えなくなったのは残念だ。
【 今田 多一 】

●ビックリした! 4月30日朝、積雪があった。外に出していたイネの苗は≒3cmの雪に覆われた。加えて、5月10日朝、霜が降りた。ともに時期外れもいいとこで、何とも驚いた。が、幼苗は高温には弱いが、寒さには強いことを改めて知った。(高じて7月中下旬、穂をはらむ頃、17℃以下の低温になった場合は冷害の懸念が生ずる)
 代掻きの真っただ中だ。天気のいい日はまだしも寒い日はブルル鼻水が漏れる。でも今のトラクターは、冷暖房付きのキャビン仕様が主流となった。その中で作業をしていながら、鼻がムズムズして仕方なかった。ハハーンである。私は花粉症なのだ。田んぼの畦畔などに雑草 ( 特にカモガヤ、ブタクサ等 ) が繁茂しだすとクシャミを連発してしまう。
こんな私が百姓を続けてきたことをもう一人の自分が笑う。なお、私はスギ花粉には全く反応しない。
 カラダはガタガタだが作業はいつになくペースが早い。20日頃から田植えを始める予定だ。
【 遠藤 敏信 】

代掻き作業




 


代搔き作業

新庄発 … 短信集   卯 月

2022年4月15日

文責 : 遠藤 敏信


● 日陰の軒下の雪もこのところの陽気で一気に消えた感がある。

そして春の種まき準備で忙しくなってきた。ビニールハウスの設置、育苗箱への床土入れなど毎年同じことをやっているのだが、寄る年波で夕方になると足腰が痛い。
今年は1.5 h a ほど畜産農家と契約し、飼料米を作付けすることで管理委託した。
【 今田 多一 】

● 4月に入ってから季節外れの陽気が続き、雪解けが急速に進んだ。屋敷内の梅や桃のつぼみも随分と赤みを増し、こぶしの花が咲き始めた。
 今年の米づくりが始まった。この20日前後には種まきだ。そして後は休む間もなく田畑の作業が待っている。今年は肥料をはじめとする農業資材価格が軒並み上昇、農機具の部品・消耗品までもが大幅アップ。経営は一段と厳しくなるばかり。もはや自己責任の域を超えている。
 農地の集積を進め、大規模化を図る行政の方針は一貫しているのだが、その先に何があるのか全く見えてこない。農業分野にも低賃金労働力を入れたとしても、生産性が大幅に改善することはないように思う。強まるのは汗する人々からの搾取ではないだろうか。
私たちは自らの汗で納得できる作物を作りたい。
【 笹 輝美 】

● 〇ことしは去年より10日以上も雪解けが遅くなり、白鳥も帰るのが遅くなったみたいだ。今までは鳴きながら低く飛んでいたのだが、今日(13日)は家の上を高く大きな群れでV字飛行していった。たまに手を振っている私に別れの挨拶かな?
 〇 冬の間は除雪以外何もすることが無いので朝からお茶を飲みながら、本を読んだりテレビを見たりと極楽のような暮らしであったが、これからは種まき・ビニールハウスの温度管理等、田植えに向かって骨身にこたえる、冬に比べると私にとっては地獄のような日々が続く。
 地獄と言えばウクライナ国民はまさにたった一人の独裁者プーチンの狂気によって今、生き地獄の苦しみの中にいる。戦争を知らない私たちは今ウクライナが直面している  電気・水・食料もなく、暖房もない寒い中、空襲やロシア地上軍におびえながら、安らかな眠りにつけない生活を、自分の身に起きる事として想像したことがあるだろうか。
【 三原 茂夫 】

● 人の交流がコロナによって狭められ、自分からのアプローチもできず、この環境の中で2年ほど自分は常には人との出会い、楽しみ、人と共にありたいと行動をしてきましたが、何か世の中狂ってきていませんか。自分は思う。自分の体は人によって元気づけられ、時には感情を外され、人によって喜びを実感し、常の生活に反映させてくれるのが人の世であり、ともに楽しみを作っていく。それが「なんだ」コロナであり、ウクライナ戦争であり、あまりにも多くの大切な命がなくなっている現状、悲惨な状況を見せられ、人のエゴとは欲望、我欲とは恐ろしいものだと見せられています。早く収束してほしいものです。
健康で健やかな日々に戻れるのはいつの日か、早く終わって欲しい世の狂いです。
 遅い雪解けに一気に忙しくなり、カラダの疲れも重なり、頭の欲求不満もあってか、  一気に思いを吐いてみました。元気に頑張ってますよ。
【 高橋 保廣 】

● 3月の短信集に「融雪を促すために燻炭を撒いた」ことを書いた。加えて3月下旬から水を入れてさらなる消雪促進を図った。ところが、こんな策を労した所とそうでない所の差はというと、何と2日と違わないのだった。陽気こそが一番の効果だとつくづく思った次第。今日1回目の苗出しと2回目の種まきを行った。3~4日間隔で3回繰り返す。忙しくなってきた。
【 遠藤 敏信 】


 新庄市の積雪深の年変動

新庄発 … 短信集 … 弥 生

 2022年3月15日
文責 : 遠藤敏信


● 新庄でもようやく春の気配が感じられるようになったが、雨が降らない為、雪解けは大幅に遅れそうだ。ビニールハウスの中は夏。あまり温度が上昇しないように遮光対策をとっての作業が続いている。ラジオからは連日ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが流れる。権力というものはそれを握った人間を狂わせるもののようである。殺し合いと破壊合戦など望む人はそうはいないと思うのだが戦争は無くならない。戦争を無益と考えるのは私たち庶民で、富と権力を手にしている人達にとっては戦争ほどおいしいものは無いのも事実かも知れない。
 この国でももはや戦後を知る人さえ徐々に減少してきている。いや、知ろうともしない人達が勇ましく気勢を上げるようになってきた。旧財閥は復活し軍事産業の道へ。いつか来た道にならなければ良いのだが、と、子供達の姿を目にする度にそう感じてしまう。
  ある著名な方が言ったそうな。「私が歴史から学んだ事は、人間は決して歴史から学ばないという事 」と。
 早く戦争など終わって欲しいものだ。そして希望の中で今年の米作りをスタートさせたいものである。
【 笹 輝美 】

● テレビでは毎日、ロシアのウクライナ侵攻を報道し続けている。爆撃地の模様や避難を続ける人々が映し出されている。かつて日本も侵略し、傀儡政権の満州国を作った時の構図に似ているような気もする。
 あの有名な日本国憲法の第9条、「武力による威嚇または武力の行使は国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する」  この精神をどの国も生かしてほしい。
 作家・井上ひさしさんも“日本国憲法は世界史からの贈り物であり、しかも最高の傑作であると信じています”と言っていました。
 日本も戦争ができる国に近づきつつある中、この平和憲法は手放したくないものだ!
 戦争はNO! だ。
【 今田 多一 】

● ◎ 11日かた雪になり、1年ぶりに田んぼを歩く。遠くに見える月山・鳥海山も真っ白だ。
 昔かた雪になると子供達がソリを引いたり、走り回ったりして賑やかな声が聞こえてきたものだが、今広い田んぼにいるのは私だけだ。 

◎ 連日テレビで報道されているウクライナ情勢をそれぞれの専門家が解説しているが 今必要なのは現場に行きロシア軍を止めること。無差別攻撃にさらされて電気・水・食料・医療品等が不足している所へ必要としている物資を届けること。どうすればそれが可能になるか。素人の私の考えでは、ロシアが反対しても国連平和軍を組織し、赤十字やカトリック・ロシア正教の代表、そして各国の志願のボランティアがそれぞれの旗を掲げ現場に行く。もちろんロシア軍に事前に通知する。それでも無差別に攻撃してくるだろうか。
 核兵器を持ち、威嚇してくる相手に国際社会がいかに無力であるかを知って愕然とする。
【 三原 茂夫 】

● 11年前のことを思い出しながら、今年もテレビで東日本大震災の追悼番組を見たりした。私たちは炊き出しやがれきの撤去、物資の提供等々、その時々でできることを考え、動いたことを思い出す。
 新庄に被災者を招いて田植えを行った縁から、秋には皆が植えた田んぼの稲穂を刈り、「春の田植え・秋の稲刈り」が交流活動の大きな柱になった。この米は、「まけるまい(米)!」と名付け、500円の寄付に対するリターンとして2合を配った。全国の方々に応援いただき集まった支援金(志縁金)を使って、震災を風化させないよう「語る会・聞く会」を企画、首都圏や関西、四国にも語り部(被災者)を連れて行った。「自分たちの経験を少しでも多くの人に知ってほしい!万一の時一つでも多くの命が助かって欲しい」との願いを込めて … 。
 今、世界情勢は揺れている。そしてコロナの脅威で生活が大変な人が大勢いる。家族とともに美味しいお米を食べられている自分の幸せをかみしめながら、「ささやかでもいい、自分にできることをやろう!」という気持ちが沸き上がるのを感じている。
【 工藤 恵子 】

●冷え込んで、かた雪になった11日、苗代用地に雪の厚みがどれほどなのか確認しに行った。吹き溜まりにもなっていて、丈はまだ1mぐらいはあった。4月半ばまでは消えてもらわねばならないので、融雪を促すためにもみ殻燻炭を撒いてきた。
 3月11日はまた、東日本大震災の記憶がよみがえる。地震による大津波が町を、人を吞み込んだ。これが天災なら、今、狂気の人の手によってウクライナの町が、そして市民が、砲弾により惨状にさらされている。どう理屈をつけようとも覇権主義はダメだ。侵略の暴挙を正当化させてはいけない。国連は、決議はしても何の効力も示しえない存在、なのか。
【 遠藤 敏信 】

新庄発 … 短信集  如 月

2022年2月16日
文責 : 遠藤 敏信


●・新庄はここ3日ほど冬の中休みである。陽も12月ごろと比較すると大分長くなり、春の気配かと思わせる天気であるが、家の倒壊で下敷きとなり亡くなったり、雪降ろし中、落雪に巻き込まれ亡くなったということが県内ローカルニュースで流れた。高齢になってきたので、やはり作業には気をつけたいと思う。
 ・NHK・ETV特集 ― 若者たちの " 貧困バッシング " を見た。若者たちが派遣の仕事もなくなり、ネットカフェも緊急事態宣言で休業になり路上生活を余儀なくされているという。休業助成金もなし、不可抗力だと企業は支払い義務なしだという。
 そんな人たちをNPO法人や反貧困ネットワークの人たちが企業とかけあったり、食料配布などもし、公助につなげ、そして共同労働の人たちが仕事につなげている。
 死刑になりたいという理由で犯罪を起こした、というニュースがあったが、これこそ究極の負の連鎖である。自己責任論 くそくらえである。
【 今田 多一 】

● 厳しかったこの冬も峠を越えホッとしている。冬将軍が誰も頼みもしないのにパワー全開・大奮闘のお陰で山に近い私の所では最深積雪が1.8mと近年にない大雪となり、連日の除排雪で皆 ヘトヘトに疲れ切っている。
 これからは気温が徐々に上がってくるためビニールハウスは夏のよう、秋に中に入れた鉢物の中で寒梅と沈丁花が花を咲かせ、その香に酔いしれ妄想・迷想を膨らませての冬ごもりである。コロナが収まったらできる事ならフーテンの寅さんよろしく気ままに旅をしたいものである。
 この冬の雪は、雨が降らず低温下の中で大量に積もったため、密度が高く固く締って融けにくい。これからの時期、そんな雪の上をスノーシューを履いてのトレッキングも新しい発見もでき、楽しいものであるが、歳をとってきたら仕事の能率が落ちて逆に時間が無くなり、そんな遊びもできなくなってしまった。せめて、妄想の中で旅や遊びを愉しむことにしよう。多少仕事の手が止まるにせよ。                    
【 笹 輝美 】

●・「ファーブル昆虫記」を完訳しフランス文学者としても知られている奥本大三郎さんには数多くの随想集がある。その中からニヤリとする話を一つ。
 オウムは他の声をまねるのが上手で、しょっちゅうやっているうちに、一体自分の本来の声がどれだったかわからなくなり困惑したり、又カメレオンは回りの色に自分の体色を変えるのが有名で、このカメレオンも死ぬ時ぐらいは自分本来の体色で死にたいと思ったのだが、どれが本来の色だかわからなくなり、死ぬくらい悩むという話などは読むたびにおかしみがこみ上げ、声を出して笑いたくなる。
 ・1月から2月にかけて毎日のように雪が降った。新庄では雪の重さで家がつぶされ中にいた人が死亡するという、今まで聞いたことのない事故が起きた。私の集落でも村はずれの小屋2軒が壊された。                     
【 三原 茂夫 】

● 暮れから降り続いた雪も峠を越したようだ。新庄の雪氷防災研究センターの調査によれば、今季の最大積雪深は、2月8日の176cmとのこと。ちなみに累積降雪量は2月 15日時点で680cmだそうだ。雪の重みに耐えかねて家屋が倒壊し、その家に住む住人がなくなるという痛ましい事故が起きた。雪の加重は1平方メートル当たり500~530kgに及ぶとのことだが、家屋の場合、通常300kgの耐加重を想定して建てられているという。雪が積もれば降ろさないわけにはいかない。
 これまで何度か"新庄藩江戸屋敷の火消しを描いたーぼろ飛び組シリーズ"をあらわした若き作家・今村祥吾のことを書いた。ここ4,5年の間にシリーズものとともに歴史ものに新たな視点で切り込む作品は重厚で、しかも面白い。ここ2回直木賞にノミネートされてきたが先日「塞翁の楯」でついに第166回直木賞を受賞した。新庄を第2のふるさとと言ってはばからない作者だ。一ファンとして素直に喜びたい。
【 遠藤 敏信 】

晴れた朝、裏の畑に小動物の足跡があった。糞からしてタヌキかな …

新庄発 … 短信集 睦 月

2022年1月15日
文責 : 遠藤 敏信


●明けましておめでとうございます。正月になれば新年の目標や計画など日記に書いていたのだが最近は何も書くことがなくなり、普通の日と変わりなくなってしまった。
 日本の仏教が葬式や法事といった儀式が主要となってしまった中で、去年亡くなった瀬戸内寂聴さんの行動こそ仏教本来の姿と私は思う。生きている人の苦しみ、哀しみ、悩みに耳をかたむけ、生きてゆくための希望や意義を語り、人々を励まし続けた。寂聴さんこそ生きたいよう生き、また生きられた生涯だった。
   今年一年よろしくお願いいたします。                      【 三原 茂夫 】

●今(13日)新庄は暴風大雪警報が出ている。先週7日も風雪が強くホワイトアウト状態だった。その日車を運転中、本来右折すべきところを直進してしまい、吹き溜まりに突っ込んでしまった。車は自力では脱出不可となった。たまたま牛飼いをしている隣人のタイヤショベルで引き上げてもらい、本当に助かった。
 1/10、少し寒さが緩んだので農機具小屋などの軒下の雪の掘り起こしをした。これからの屋根の落雪に備える為である。天気予報によるとこの冬は雪が多そうである。
年を重ねると雪処理の労力はやはり身に沁みる! 
【 今田 多一 】

●年末からの寒波の波状攻撃を受け、早くもバテ気味だ。屋敷内の通路だけでなくビニールハウスや建物の軒下の除排雪が3日以上続くと、もう沢山と言いたくなる。以前、雪の降らない地方の人が雪国では豪雪で苦労しているとの話を聞き「そんなところに住まなければ良いのに」と言っているのをテレビで見てアッケにとられたものだった。が、今や雪国の人口は加速度的に減少を続けている有様。
戦前に「雪国が貧しいのは雪のせいで、これは雪害である」と声を上げ、広く雪国を巡り雪害救済運動を推し進めた県出身の代議士がいた。以前から利雪、親雪等という言葉が使われてはいたが、日常生活の上では正に音を上げそうになる暖房費、屋根の雪降ろしや除排雪の費用、除雪用機器、雪による事故での死傷等々、害の面ばかりである。
為に経済的余裕のある人達は雪の降らない地方もしくは少ない地方への移住、若者は都会へ … 。残るは高齢者ばかり、そして空き家が増えていく。
正に雪害救済には目もくれず、地方を国内植民地化してきた戦後政治の辿り着いた姿のような気がしてならない。この冬もこんな独り言を言いながら、ビニールハウスでの隠遁生活が始まった。今年は昨年より少しでも良い年となることを願いながら。
【笹 輝美 】

●若いころはスキー三昧の生活を送っていたから雪のない冬は考えられず、冬はむしろ好きで楽しみであった。
屋根から落ちた雪で北側の窓が埋まってしまった。台所は真っ暗になった。掘り出して今季2回目の明り取りをしなければならない。今、思う。雪はほどほどであって欲しいと。
【 遠藤 信子 】


●大分前もこんなことを書いた気がするのだが …
 新庄の冬は雪が降って当たり前の風土だ。とはいえ、連日降り続けると「いい加減にしてくれ」ということになる。「雪の多い年はさぐァええ」などと言う古老はもうとっくにいない。
 人間てぇのは勝手なものだ。多けりゃ多いでぼやくし、少なければ少ないで「これはおかしい。何かの前兆では?」などとあらぬ詮索を巡らす。ここに生きる限り、この季節の移り変わりは摂理として受け止めるしかないのだ。

       太郎を眠らせ  太郎の屋根に雪降りつむ

       次郎を眠らせ  次郎の屋根に雪降りつむ    三好達治

【 遠藤 敏信 】


寒中お見舞い申し上げます
おだやかな良い年になりますように祈ります


新庄発 … 短信集  師 走

 2021年12月15日
文責: 遠藤 敏信

●今日13日、根雪にはならないと思われるが、新庄の初冬らしい雪降り模様である。私の村では年2回、11月末と3月末、村の総会がある。終了後、輪番制の隣組長宅で一献かたむけるのが慣例になっているのだが、コロナ感染拡大騒動が起きてからは中止になっていた。このところ県内感染者がゼロになってきていることから、今回は希望者だけ街場の食堂で一杯やろうということになった。隣組10人中参加者は4人だけだった。10人のうち兼業も含めて農業にたずさわっているのは6人である。あと4人は完全に農業から足を洗った。私を含めいつ足を洗ってもおかしくないという話が中心であった。村全体でも推して知るべしである。
この時期、毎年同じことを短信につぶやいている気もするが … 。
【 今田 多一 】

●最高気温が1桁となり、お天道さまが顔を見せるのが稀となってしまった。今日12/13は、これからの天候を暗示しているかのような吹雪。外の作業は雪が積もればそれで終わりとなり、残りは来年への繰り越しとなる。
 昨日、30年以上活動を続けてきた「神室山系の自然を守る会」の忘年会だった。コロナが心配される中なので仲間たちの山小屋での開催となり、山男たちだけに山の幸、川の恵みを材料にした手作りのご馳走がたくさん並び、すっかり満足。
“神室の神様”と呼ばれた国定公園初代管理人高橋銀次郎さん(故人・私の師匠の一人)を偲びながら山や自然の話、今までお世話になった方々への感謝を込めての思いで話、そして地域の問題や自然保護の話に大きな花が咲いた。
 今、会で一番気になっている事は、運営委員はじめ会員の多くが高齢化している為、若い人たちにどうしたら関心を持ってもらえるか、ということである。今までも腐心してきたことではあるが、急がれる課題である。新庄・最上地域には巨木が多く、又、白神山地にも引けを取らないブナの森が広がっており、当会では春と秋に観察会を実施していますので、多くの皆様のお越しをお待ちしています。(コロナで中止の場合もあり)
 今年一年 ありがとうございました。            
【 笹 輝美 】

●今年もあと半月を残すのみとなり、振り返ってみれば新型コロナはいまだに世界に蔓延し、いつ終息するのか見通せないでいます。そんな中でミャンマーでは軍事政権がデモをしている多くの国民に銃を向け殺害し、中東でもいつ終わるとも知れない紛争が続き、多くの難民を出し続けている。
 テレビでは年明けにもロシアがウクライナに侵攻し、それに連動して中国が台湾に攻め込むのではないかとの報道に、2度あることは3度あるたとえの如く第3次世界大戦が起きるのではないか、と。又、日本各地での地震がドラマ「日本沈没」のように、100年毎に起きている首都直下型地震や南海トラフ地震につながるのではないかと、誰に頼まれもしないのに心配しているのである。
 今年一年ありがとうございました。
【 三原 茂夫 】

●11月末、先輩友人2人と9月下旬に新庄を離れたHさんを盛岡市に訪れた(三原さんが11月の短信に記した方)。啄木記念館に近く、岩手山が青空に白く鋭角的に見える地に、新しい住居はこじんまりとしながら、よく煉られた設計で建てられていた。環境問題に長けるHさんらしく、近くソーラーパネルを取り付けるという。
 その後、近場の温泉宿に泊まり、30年来の友人にも会えた。コロナ禍で往来が不自由だったうっぷんを晴らすに、とてもいい小さな旅だった。  
【遠藤 信子】

●今年もいろいろなことがありました。自分、家族、集落、町、山形、日本、世界中で。人間は喜怒哀楽の感情の中で生きている、あるいは生かされていると、言われます。でもその繰り返しばかりとは言えない。様々な人とさまざまな生き方があり、強くたくましい人、そうでなくナイーブな人もいる。結果、哀、哀が続く場合もあり、それは辛い。ガンバレだけではかたづかないのだ。無理する事ないんだぜ。
年の瀬に話題が暗くなりました。ご容赦を … 。
 この一年、大変お世話様でした。ありがとうございました。 
【 遠藤 敏信 】 

何故か急に浮かんだ歌 / わが宿の いささ群竹 吹く風の 音の過疎けき この夕べかも (大伴家持)