新庄発 … 短信集  睦 月



2016年1月15日
文責 : 遠藤 敏信
謹賀新年 2016年 今年もよろしく お付き合い下さい

   県内でも名だたる豪雪地とされる新庄ですが、12月~1月上旬は例年になく降雪量が少ない。いつもは、町場では正月前に屋根の雪下ろしの仕事が結構あるのだが、この冬は全然である。
 冬の山場もあと1ヶ月、2月中旬までである。私はこの冬も雪かき作業に出ることになっているが、出番が少なく手持ち無沙汰の日が続いている。楽な冬になりそうな気配であるが、果たして予想通りになるかどうか?     【 今田 多一 】

   近年にない雪の少ないおだやかな正月を迎えることが出来た、と喜んでいたら北朝鮮の水爆実験、そして中東のサウジアラビアとイランの国交断絶というニュースが飛び込んできた。今年もきな臭いスタートになりそうだ。
/今年は(さる)年なので正月に放送された番組から心に残ったサルの話を二つ。
「日本列島生き物たちの物語」厳冬の下北に生きる日本サル。その群れの中に母親に死なれ一人ぼっちになった子ザル「メダカ」。サルは基本的に自分の子しか育てなくて母親のいない子ザルは3割程度しか生きられないという。そんな厳しい環境の中で「メダカ」はどんなに嫌われようがいじめられようが、生きていくために必死に群れに入ろうとしている。その姿が見ているものの心を打つ。
/「ダーウィンが来た」 九州の高崎山のサルの中に、自分の子と親のいない子ザルを自分の子と同じように育てているメスザル「カラオケ」がいる。先にも書いたように自分の子以外の子を育てるのは非常に珍しく、2匹の子ザルを育てるために孤軍奮闘している必死な姿を見ていると、いたいけな子を虐待したり育児放棄したりしている人間の方がサルより劣る、の思いだ。         【 三原 茂夫 】

   私の住む地区は新庄市の中でも最も雪の多い所なのだが、この正月は積雪10cm程度なので除排雪という経済的にも肉体的にも全く無駄な作業をやる必要がなく、楽な正月を過ごしたのであるが気がかりとなるのは夏の天候。
「我家の家計を左右するのはエルニーニョ」と誰かがラジオで語っていたが、我家も同じである。有機農業の利点は天候による影響が少ないことと言われるが、そうなるよう初心にかえり心してゆかねば、と思っている。
 さて、楽な正月はコタツの世話になる時間も長めとなり、自然目が行くつけっ放しのテレビの画面。しかし、どこも視聴者など関係など無いかのようにワッハッハ、アッハッハと出演者たちが馬鹿笑いしているアホバカ番組ばかり。最高学府を究めた人たちがよくこんな番組を作れるものだとあきれるばかり。テレビが普及し始めたころ「一億総ハクチ化の具」と評した人もいたが、今まさにその感を禁じ得ない私である。そんな中、「セルロースナノファイバー」を取り上げた番組があった。鉄にもプラスチックにも負けない性質を持ち、しかも原料は植物や樹木なのである。日本は資源が乏しいと言いながら、ある資源をあまりに軽視し過ぎてきたのではないのだろうか。林業や農業の再生産と持続可能なシステムを考えなければ、資本の餌食となるばかりだろう。                   【 笹 輝美 】

   暮のバタバタとした慌ただしさが抜けると、正月。年始の客待ちが続きました。それでも今年はいつになく早く6日までに皆さん来てくれたので助かりました。
私は気持ちは若いつもりでいますが、それでも今年、節目の年を迎えてしまいました。まだまだ農業女子として頑張るつもりですヨ。今年も宜しくお願いします。
【 遠藤 信子 】

   積雪が少ない。降れば降ったで手に余しつつ、降らなければ降らないで「これはおかしい。何か変」と思うから不思議なものだ。冬には、雪があって当たり前の風土の中で育った者にとっての思いは共通して、そんなものなのかもしれない。懸念することは、この反動がどっかでやってはこないか、ということ。取り越し苦労であってほしいものだ。本年もどうかよろしくお願い致します。   【 遠藤 敏信 】



   正月14日、夜の天気予報で「今年は暖冬、というこれまでの概念は忘れて下さい。」というコメントがありました。冬はこれからです。皆さん、油断召すことなく 気をつけてお過ごしください。

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